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家庭教師向け講座 〜高校数学に必要な能力とは?

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ふと高校数学をやる際に身に着けておいて欲しい能力を考えてみた。

1.読解力。問題文から素早くかつ的確に題意を読み取って欲しい。題意とは具体的には中学幾何の『仮定』と『結論』に当たる部分。これが出来ないと問題が解けないのは当然なのだが、多くの人が既に此処で躓いている。(教科書に載ってるような1,2行程度の問題を読み取れるだけでは駄目。)中学受験の国語の説明文の問題をやってくれると良いと思う。

2.英単語100個分程の記憶力と、マジックナンバー“7”。大学受験までに記憶すべき数学の公式は10程度。加えて基本的計算法則が100弱で、それらは全て理解&記憶して欲しい。数学の公式とは主に、

の事。もしかしたら抜けが有るかも知れないけど、覚えるべき公式はこれくらいだろう。これに加えて基本的な計算法則を覚えておく必要がある。logMN=logM+logNとか。これが全部で大体100種類くらい。マジックナンバー“7”とは要は人として常識的な短期記憶を持ってもらう事。先の1で書いた『仮定』と『結論』に当たる部分を常に脳のメモリに常駐させておいて欲しい。生徒に問題を解かせているとしばしば問題の後半になって「で、結局何を出せば良いの?」と訊かれる事が多いが、何を出すのか分かっていないでやってるなら、それは計算練習してるのと同じレベル。常に『最終的に求めるものは何か』と『現在やっている事は何か』は把握しておくべきである。

3.推理力。難しい問題に当たった時にどうやって解法を見つけられるか。幾つか方法があるが、これも主なものを挙げれば、
くらいだと思う。これを鍛えるには短編の推理小説を読むとか、ショートショートのオチを予想しながら読むとか、ペンシルパズルをやる(ぬりかべ、スリザーリンク、へやわけ、などが良いだろう)とかが効果的である。

4.論理力。これはしばしば軽視されがちなのだが、例えば複素数平面において点の座標を考えるとき、『点の座標』と『原点からの距離+偏角』は同値だからその2つを考えれば良いのだな、と考えられるか、という事である。普段から物事の『原因と結果の相関性』について考えていて欲しい。

5.自信。“人間が作った問題が同じ人間に解けない筈が無い”くらいの自信を持ってやって欲しい。基本的に「分からない」と言うのが早過ぎる。確かに家庭教師がいる時は時間が勿体無いから仕方ないが、一人でやる時は分からない問題は最低1週間は考えるべきだ。どうも一般的には5〜10分くらい考えて分からないと「分からない」事になるようだ。恐らくこれは「5分考えても分からなかったら、多分自分には一生分からないだろう」という先入観(=自信の無さ)から来ている。このような思考は『長い間一人で考えた結果、新しい道筋が見えた』という経験の無さを物語っており、多分その人の人生にとっても大きなマイナスだと思う。ある種の人たちは「頑張れば何だって出来る」という、少年漫画に有り勝ちな価値観を極端に嫌うが、僕は少なくとも「不屈の精神はその人の能力を大きく伸ばす」と思っている。


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