50歳男性の10人に1人は未婚である。
周知の通り、日本人の未婚率は上昇を続けている。国勢調査に拠れば、25〜29歳女性の未婚率は昭和50年代には20%程度だったが、平成12年には54%にまで上昇した。20代後半で結婚している女性は、最早マイノリティなのである。
若年層ばかりでなく、高年齢層の未婚率も上昇を続けている。50〜54歳男性の未婚率は昭和60年に3.1%だったのが、平成12年には10.0%にまで増加した。何と男性は50歳になっても10人に1人は未婚のままなのである。ちなみに同年齢層(50〜54歳)の女性の未婚率は5.2%で、男性の未婚率の半分程度だ。
別に高年齢者の未婚を否定する訳ではないが、「50歳で未婚」というのは世間的に見れば、かなり異様な状況ではないだろうか? 「余程の女性嫌いか、何か性格的に問題の有る人物なのかも知れない」などと、余計な詮索をされかねない。しかし、そんな「50歳で未婚」という状態に、男性の10人に1人は陥ってしまうのである。
以上より結論。
20代後半で結婚している女性は最早マイノリティであり、50歳で未婚の男性も10人に1人はいる。
未婚の男性は未婚の女性よりも、結婚に対してメリットが少ないと考えている。
男性は50歳になっても10人に1人は未婚のままなのである。ちなみに同年齢層(50〜54歳)の女性の未婚率は5.2%で、男性の未婚率の半分程度だと書いたが、男性の未婚率が高いのは何故だろうか?
国立社会保障・人口問題研究所の調査では、「結婚には利点がある」と考える未婚男性の割合は、1987年には69.1%だったが、2002年には62.3%にまで低下している。
一方、「結婚には利点がある」と考える未婚女性の割合は、1987年の70.8%から2002年の69.4%まで、あまり変化していない。これらの数値を比較すると、未婚男性の方が未婚女性よりも、「結婚には利点が無い」と考えている傾向が伺える。
さらに、この調査は18歳〜39歳の未婚者を対象にして行われたのだが、「結婚には利点がある」と考える未婚男性の割合は、この10年間で18歳〜19歳では5%程度上昇しているのに対し、35歳〜39歳という年齢層だと10%以上低下している。近年、結婚に関してネガティブに捉えるようになったのは、若年層よりも寧ろ未婚の中高年達なのである。
以上より結論。
近年、未婚男性の中高年達が結婚に対してネガティブに考えるようになった。その為に「50歳で未婚」の男性が増加している。