MENU TOP ABOUT DIARY COLUMN HOBBY NOVEL WORD BBS

パンドラの箱

COLUMN MAIN

ギリシャ神話の中でも『パンドラの箱』の逸話は有名である。パンドラが箱を開けると「病気」「暴力」「嫉妬」など、負の価値観を持つ様々な物が世界に飛び出して行き、慌ててパンドラが箱を閉めた時には、「希望」だけが残されていた――という。

しかし「その解釈はおかしい」という説が有るそうだ。本当に「希望」が箱の中に残されていたなら、この世界に「希望」が有る筈が無いではないか、という訳だ。ではパンドラの箱には何が残されていたのか?

それは「未来予知の能力」だという。もしも人間が未来を予知出来てしまったら、人間は「希望」を持つ事が出来ない。人間にとって、「希望」を持つ事が出来ないというのは最大の不幸だから、「未来予知の能力」が辛うじてパンドラの箱に残ってくれたお陰で、人間は「希望」を持って生きて行ける、という訳だ。

非常に面白い解釈だと思う。未来が分からないからこそ、「希望」は有る、と。しかし、未来が分からないからこそ、人間は「不安」になったり「絶望」したりするのも確かで――それでも「希望」という名の「可能性」が人間には必要だ、という事か。

以上よりイイタイコト。

パンドラの箱に残っていたのは「希望」ではなく、「未来予知の能力」だった。その所為で人間は「不安」を持つが、同時に「可能性」も抱ける。


今日今日のアクセス数/昨日昨日のアクセス数/累計累計のアクセス数
Read me! ページ最上段へ