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バンジージャンプの起源

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バンジージャンプの発祥地は、エロマンガ島の在るバヌアツ共和国である。

<イニシエーション>というのは、通常では『通過儀礼』と訳される事が多い文化人類学の用語だ。
『通過儀礼』とは一つの社会の中で子供から大人になるなどの“区切り”に行われる儀式の事を指し、例えば世界中の民族で行われている成人儀式、日本では『元服』の儀式などの事を言う。共同体の正式な一員として認められるための儀式の事を呼ぶ場合が多いが、また同時に特殊な団体に入る際に行われる儀式もそう呼ぶ。
宗教結社や魔術結社もイニシエーションを通過する事で入団が承認される。ここで言っているのは、おそらくこちらの意味だろう。魔術の結社というのは、秘密結社であると同時に宗教結社でもあり、参入の際にはメンバーとして認められるための<イニシエーション>が行われる。また魔術結社の魔術師には実力に応じた位階が定められていて、上の位階に昇進する時、その節目にも<イニシエーション>が行われるらしい。
魔術師になるためには『魔術師になるためのイニシエーション』が必要だという話もあり、結社に入らずに魔術を志す人間が、自らの手で<セルフ・イニシエーション>を行う事があるという話も記憶にある。こういった宗教性の強い<イニシエーション>には、モチーフとして生と死…………つまり『今までの自分は死に、生まれ変わって新しい自分が始まった』というイメージを有した儀式である事がほとんどだ。バンジージャンプも、元は南国の民族が行っていた成人の儀式が元になっている。成人としての勇気を示す意味もあるが、そこで子供の自分が終わる意味もあるのだろう。
   ――空目 恭一 (Missing13 神降ろしの物語・完結編 110頁)

僕は怖がりである。どれくらい怖がりかと言うとディズニーランドのスペースマウンテンで「死ぬ!」と本気で感じてしまうくらいであるが、最後のバンジージャンプも、元は南国の民族が行っていた成人の儀式が元になっているという一文に注目し、バンジージャンプの起源について調べてみた。

ニューカレドニア地方に、小さな島々で形成されたバヌアツ共和国という国が有る。サント島はダイビングなどのマリンスポーツが、タンナ島は火山観光が盛んで、実際に旅行会社で観光ツアーなども組まれている。費用は1週間で30万円程度のようだ。

関連リンク:「南太平洋ネイチャリゾート、バヌアツ共和国 ニューカレドニア&ポートヴィラ7日間」

だが何と言ってもバヌアツ共和国で有名なのは、ゲームソフト『桃太郎電鉄』で一気に有名になったエロマンガ島の存在だろう。実際の発音は“エロマンガ”と言うよりは“エロマンゴ”に近いらしいが、それはそれで何となくヤラシイ感じがしなくもない。

そんなバヌアツ共和国だが、ペンテコスト島では実際にバンジージャンプが“成人の儀式”として伝統となっているらしい。勿論、他の国々で行われているようなアトラクションとしてのバンジージャンプとは異なり、弾力性の低いロープで地面スレスレまで落ちるという、かなり行うのに勇気が必要な代物だ。僕だったら落ちてる最中に発狂して死ぬと思う。

アトラクションとしてのバンジージャンプは、この伝統的な『通過儀礼』を目にしたニュージーランド人のA・J・ハケットが、1978年にパリのエッフェル塔(高さ324メートル)からダイブしたのがキッカケで作られた。

最初は「エッフェル塔からって、コイツはアホか」と思ったが、エッフェル塔からダイブする人間は多いらしく、2005年5月16日にはノルウェー人の男性がエッフェル塔からパラシュートで降下しようとしたものの、失敗して墜落死している。ちなみにエッフェル塔は自殺のメッカでも有るらしい。日本の中央線みたいなものか。

以上より結論。

バンジージャンプの発祥地は、エロマンガ島の在るバヌアツ共和国である。ついでに、エッフェル塔は自殺のメッカ。


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