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現実とネットに於ける喧嘩の性質の違い

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何と言うか、ネット上には喧嘩ばかりしている人達が居たりする。僕は「喧嘩は傍から見ている分には面白い」という性格悪い人間なので、適当に傍観して楽しんでいる。僕のサイトにも喧嘩腰のメールが来たりするが、極めて稀な頻度なので特に被害は被っていない。

世の中には「喧嘩するほど仲が良い」という言葉が有るが、ネット上で喧嘩している人達は本当に仲が険悪そうである。とても「実は仲良し♪」という関係には見えない。「喧嘩するほど仲が良い」は現実に於いても必ずしも正しいとは言えない言葉ではあるが、ネット上では常に間違っているのではないか、とさえ思えてならない。

これは現実とネットでは、喧嘩する原因に決定的な差がある事に起因すると考えられる。現実での喧嘩の多くは、一言で言ってしまえば人間関係が絡んでいる。街で強面のお兄さんに因縁を付けられて……という喧嘩も有るだろうが、そういう喧嘩は日常的に見れば稀である。現実では基本的に見ず知らずの人間とは喧嘩しない。

これは現実での喧嘩が、それなりに高度に構築された人間関係の上で成立している事を示している。つまり喧嘩する両者の間には何らかの接点が存在し、それを元に何らかの人間関係が築かれている筈なのである。お互いに仲が悪い場合も有るだろう。しかし現実に於いて仲が悪い二人は、意識的に互いの距離を取る事が多い。仕事の都合など回避不能な場合を除いて、仲が悪い人間とは一緒に居ないものである。

だから「仲が悪けりゃ互いに近付かないから、そもそも喧嘩など出来ない」のである。そしてこの対偶を取ると、「喧嘩するほど仲が良い」という事になる訳だ。

一方でネットでは不思議な事に、仲が悪い同士でも接点を持とうとしてしまう傾向が有る。例えば「このサイト、いつも言ってる事がムカつくんだよなぁ」とか思っても、そのサイトを見続けてしまうというケースが多いのである。「ムカつくなら見なけりゃ良いのに」という感じだが、その論理がネットで通じない事は某巨大掲示板での“叩き”や“粘着”を見ていれば明らかである。

もう仲が悪い同士が積極的に接点を持つのだから、喧嘩になるのは必然とすら言える。いや、ちょっと大人になってムカついてもグッと堪える心を双方のどちらかでもが持っていれば喧嘩など起こらない筈なのだが、どうもそう上手く行かないサイトも多いようだ。

基本的に仲が悪い者同士が喧嘩するのだから、仲はもっと悪くなる。どちらも“大人な心”を持っていないのだから、譲り合いなど起きようも無いからだ。泥沼である。どちらかが喧嘩に飽きるまで延々と誹謗中傷が繰り返され、後には当事者の不快感と傍観者の脱力感が残るばかりである。いや、僕は楽しんでるんだけども。

以上よりイイタイコト。

現実とネットに於ける喧嘩は、互いの性質が大きく異なる。その為に「喧嘩するほど仲が良い」という言葉が、ネットでは当て嵌まらない。


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