タイトル | 出版社 | 初版日 | 勝手な採点 | 通販 |
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O・ヘンリ短編集(一) | 新潮文庫 | 1969年03月05日 | ★★ | 購入 |
O・ヘンリ短編集(二) | 1969年03月05日 | ★☆ | 購入 | |
O・ヘンリ短編集(三) | 1969年04月10日 | ★☆ | 購入 |
ストーリーは素晴らしいが、読み難い文章が残念。
警官と賛美歌 赤い酋長の身代金 振子 緑の扉 アラカルトの春 運命の衝撃 ハーグレイブズの一人二役 善女のパン ラッパのひびき よみがえった改心 自動車を待つ間 多忙な仲買人のロマンス 黄金の神と恋の射手 桃源境の短期滞在者 馭者台から 水車のある教会
絶妙なプロットと意外な結末、そして庶民の哀感とユーモアを描く中にほのぼのと感じられる温かな人間の心――O・ヘンリの魅力はまさにそこにある。「アメリカの短編小説をヒューマナイズした」と評される彼の作品のうち、短編小説の傑作と讃えられる名品『警官と賛美歌』『多忙な仲買人のロマンス』、もっともユーモラスな作品『赤い酋長の身代金』など、16編を収める。 ――裏表紙より
とにかく読み難い、という印象が強い。和訳が下手なのか、原文が回りくどい表現をしているのか、或いはその両方かも知れない。
しかしそこを我慢して読むと、やはり短編としては一級品と呼べる作が多い。有名作ほど読み難さを感じない。読み易いから有名なのか、既に既知な話だから読み易いのか。これもまた判断が付かない。
取り敢えず読み易かった作を挙げておくと、「警官と賛美歌」、「赤い酋長の身代金」、「善女のパン」、「よみがえった改心」、「多忙な仲買人のロマンス」、「桃源境の短期滞在者」である。目次通りに読まず、まずは読み易い作品から始めた方が印象が良いかも知れない。
読み難いのは変わらず。
賢者の贈りもの アイキイのほれぐすり 手入れのよいランプ 睡魔との戦い 「黒鷲」の失踪 人生は芝居だ ハーレムの悲劇 詩人と農夫 マディソン・スクエア・アラビアン・ナイト 千ドル 犠牲打 臆病な幽霊 うしなわれた混合酒 二十年後 運命の道
貧乏暮しの夫婦デラとジムが、相手へのクリスマス・プレゼント代を手にするために、自分の一番大切なものを手放す話『賢者の贈りもの』。仕事を求めて大都会へ出てきたルーとナンシーは、理想の結婚相手を夢見て暮す。彼女たちがそれぞれの伴侶を選ぶ過程を語る『手入れのよいランプ』など、人生のさまざまな断面にスポットをあて、軽妙な表現でたくみにまとめた15編を収める。 ――裏表紙より
やはり読み難い印象が強い。どちらかというと、短い作品は何とか読み易い傾向が有るようだ。
「賢者の贈りもの」や「二十年後」といった有名作は良いが、他はなかなか良作が見当たり難い。「千ドル」はマズマズだ。
「アイキイのほれぐすり」はシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を思わせる。オマージュだろうか?
独特の比喩が食傷気味。
最後の一葉 愛の使者 一ドルの価値 天窓のある部屋 ブラックジャックの売渡し人 煉瓦粉長屋 伯爵と婚礼の客 にせ医師物語 人生の回転木馬 釣りそこねた恋人 心と手 黄金の光 都会の敗北 荒野の王子さま 都市通信
都会へ出て6年、弁護士として成功し、名門の娘を妻に迎えて上流社交界の花形となったボッブは、久しぶりに帰郷した田舎の生活に、洗練された態度も作法も脱ぎすてて熱狂する……。真の幸せを探る『都会の敗北』。ほかに代表作『最後の一葉』など、ウィットとペーソスあふれる独特の持味で、心の底からにじみ出るような笑いと爽やかな読後感を残す15編を収める。 ――裏表紙より
あまりにも有名な「最後の一葉」以外は冗長な作品が多いように感じる。特に後半の作品ほど、その印象が強い。訳文が読み難くて、段々と疲れてくる所為も有るだろうが。
O・ヘンリの作品は、文章の読み易さとストーリーの出来が比例しているように感じる。彼独特の比喩には確かに味わいが有るが、あまりに連発されると食傷気味になってしまう。