MENU TOP ABOUT DIARY COLUMN HOBBY NOVEL WORD BBS

今邑彩

HOBBY MAIN

タイトル 出版社 初版日 勝手な採点 通販
よもつひらさか 集英社文庫 2002年09月25日 ★★★★ 購入

よもつひらさか

一言

極めて上質な短編集。手抜きは一つも無い。

目次

見知らぬあなた
ささやく鏡
茉莉花
時を重ねて
ハーフ・アンド・ハーフ
双頭の影
家に着くまで
夢の中へ……
穴二つ
遠い窓
生まれ変わり
よもつひらさか

梗概

現生から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ――。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。ちょうど立ちくらみをおぼえた私は、青年の差し出すなまぬるい水を飲み干し……。一人でこの坂を歩いていると、死者に会うことがあるという不気味な言い伝えを描く表題作ほか、戦慄と恐怖の異世界を繊細に紡ぎ出す全12編のホラー短編集。   ――裏表紙より

感想

ホラーやミステリーの要素を絡めた短編集。オチの付け方はショートショートの大家である星新一に非常に近しい物を感じるが、一作毎に異なる世界観を、高いレベルで構築しているのが今作の特徴と言えるだろう。その為に一話読むのに労力を要するのは確かだが、それだけの価値が有る。
個人的には「家に着くまで」が最も好きだった。次点としては「穴二つ」。「遠い窓」も着想は良かったが、残念ながら序盤で先の展開が読めてしまったのが残念。
意外な事に表題作の「よもつひらさか」が僕の中では最も低評価だった。別に霊的なモノが出て来る所為ではないのだが、それまでの作品の質が高かった為に、期待し過ぎた部分が有ったのかも知れない。


今日今日のアクセス数/昨日昨日のアクセス数/累計累計のアクセス数
Read me! ページ最上段へ