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蒔田光治

HOBBY MAIN

タイトル 出版社 初版日 勝手な採点 通販
トリック the novel 角川文庫 2001年12月25日 ★★★ 購入
トリック2 角川書店 2002年03月20日 ★★★ 購入
トリック 劇場版 2002年11月09日 ★★☆ 購入
トリック 劇場版 角川文庫 2003年09月25日 ★★☆ 購入
トリック Troisieme partie 角川書店 2003年12月10日 ★★★ 購入
超天才マジシャン 山田奈緒子の全部まるっとお見通しだ! ワニブックス 2004年01月09日 ★☆ 購入

トリック the novel

一言

原作ドラマを忠実過ぎる程に再現。

目次

TRICK1 母之泉
TRICK2 まるごと消えた村
TRICK3 パントマイムで人を殺す女
TRICK4 千里眼の男
TRICK5 黒門島

梗概

「私の目の前で超常現象の存在を証明できたら賞金をお支払いします」
売れない奇術師・山田奈緒子はショーをクビにされ路頭を迷う寸前、若手物理学者・上田次郎の霊能力者に対する挑戦状を支配人から渡される。超能力者を装って上田の元を訪れた奈緒子だったが、上田の企みは別にあった……!
はたしてこの世界に霊能力者はいるのか? 本当に超常現象は存在するのか? 売れない奇術師と石頭の物理学者の不協和音なコンビが不思議な現象のトリックを暴く! テンポのよさと絶妙なキャラでマニアを魅了した堤幸彦ドラマのノベライズ。
   ――裏表紙より

感想

連続ドラマを1冊の本に纏めてしまうというのに無理が有るような気がしたが、そんな事は全然無かった。その代わり、ノベル化によるプラスアルファの要素は皆無である。強いて言えば、ドラマで分かり難かった小ネタが活字になった事で、分かり易くなった事くらいか。
プロが書いた小説としては異様に会話の占める割合が多いが、『トリック』の面白さは会話の掛け合いにこそ在るので、これで正解なのだろう。原作ドラマを知らないと逆に楽しめないような気もするが、それはそれでアリかな。最初にこのノベル版を読むくらいならDVDで見た方が良い事は確かだが。


トリック2

一言

前作と同様の位置付け。

目次

エピソード1 六つ墓村
エピソード2 100%当たる占い師
エピソード3 サイ・トレイラー
エピソード4 天罰を下す子供
エピソード5 妖術使いの森

梗概

山田奈緒子
自称・超実力派だが売れない奇術師で、家賃の催促に脅える日々。父・山田剛三は有名なマジシャンだったが、脱出マジックを試み、命を落とす。負けず嫌いで、どんな超常現象も手品のトリックで説明できるというのが持論。

上田次郎
将来を嘱望される若手物理学者日本科学技術大学教授。世界で一番頭がいいのは、自分だと思っている。学者特有の頭の硬さゆえ、簡単なトリックにすぐだまされる上に、超恐がりのため、すぐ気絶する。

矢部謙三
警視庁刑事。権威に弱く、下の者には超邪険な態度をとる。コテコテの大阪弁で、なぜか山田・上田コンビの事件を担当する。最近ヘアスタイルを変えた。

石原達也
矢部の部下。下に厳しい矢部からは体育会系ノリでこき使われているが、矢部を「アニィ」と慕い、はたかれると「ありがとうございます」と答えている。

池田ハル
奈緒子の住むぼろアパートの大家さん。ウサギ好きだが、アパートで動物を飼うのは許さない。年金と家賃収入で生活しているので、取り立ては厳しい。

ジャーミー君
奈緒子の隣人。バングラデッシュから来日以降、ハルのアパートに住む。故郷の家族に送金しながら、家賃もちゃんと支払うので、ハルのお気に入り。

山田里見
奈緒子の母。地方に住み、夫・剛三亡き後、自宅で書道教室を開き、今や売れっ子の書家でもある。元々は黒門島で代々続くシャーマンの末裔。剛三と出会い、島を逃げ出す。いつも奈緒子のことを気にかけている。
   ――表紙裏より

感想

前作同様、ドラマでは分かり難かった小ネタの補完用。せめてDVDでは付いて来る、カット部分のシーンくらいは追加してくれても良いと思うのだが、ページ数の関係で無理なのか?


トリック 劇場版

一言

映画1本と本1冊とでは、内容量が異なり過ぎる。

目次

トリック 劇場版

梗概

古いアパートの一室で、山田奈緒子は今まさに世紀の大魔術を完成させようとしていた。それは、何の仕掛けもない空間の真ん中に立ち、大観衆の目の前で、「ハッ」という一瞬の掛け声とともに自分の姿を消してしまうというものであった。   ――ソフトカバー版本文5ページより

売れない奇術師・山田奈緒子の元に、糸節村から神を演じてほしいという依頼がきた。「三百年に一度、大きな災いが訪れる」という言い伝えに怯える村人の不安を取り除くためだ。
だが、村には既に神を名乗るものたちがいた。自著の取材に来ていた日本科学技術大学教授・上田次郎も巻き込まれ、次々と不可思議な現象が起こる。
彼らは本物の神なのか? それとも全てトリックなのか!?
堤幸彦ドラマの真骨頂、仲間由紀恵&阿部寛主演の大ヒット映画ノベライズ!
   ――文庫版裏表紙より

感想

今回は劇場版の小説版。普段はドラマ10本分を1冊に纏めているのに対し、今回は映画1本分。内容は4分の1くらいしかないハズだが、フォントや行間を大きくする事によって何とか1冊に仕上げている、という印象だ。
また今までと異なり、映画では描かれなかった主人公達の描写などが所々に挿入されている。これもページ数増に貢献しているだろう。
結果として、従来通りなら60〜80ページで終わる内容が、180ページまで増えている。まぁ他のエピソードを入れる訳にもいかないし、仕方の無い処か。


トリック Troisieme partie

一言

「神の憎悪の象の像」って、そりゃ分からないよ。

目次

episode1 言霊を操る男
episode2 瞬間移動の女
episode3 絶対死なない老人ホーム
episode4 死を呼ぶ駄洒落歌
episode5 念で物を生み出す女〜黒門島の謎U

梗概

山田奈緒子
自称売れっ子天才奇術師だが、実はまったく売れていない。父・山田剛三は有名なマジシャンだったが、脱出マジックに失敗し亡くなった。奇術師ならではの知識と洞察力でニセ超能力者を看破。貧乳が悩みらしい。

上田次郎
天才物理学者。日本科学技術大学教授。世界で一番頭がいいのは自分だと思っているが、頭の固さゆえか、簡単なトリックにいつもコロッと騙される。図体の割に臆病で、恐い目にあうとすぐに気絶してしまう。

矢部謙三
警視庁公安五課の刑事。権威に弱く、庶民には威張り散らす。ヅラだと明らかにわかるのだが、本人的にはバレまいと必死。コテコテの大阪弁を話す。

菊池愛介
石原に代わって矢部の部下になった、東大卒のエリート刑事。キャリア組以外を見下し、無礼なため、必ず矢部に殴られる。が、結構喜んでいる様子……。

池田ハル
奈緒子の住むぼろアパート「池田荘」の大家さん。ジャーミーとの間に双子の子供がいる。家賃滞納常習者の奈緒子を追い回し、厳しく取り立てる。

ジャーミー君
バングラデッシュから来た、奈緒子と同じアパートの住人。故郷の家族に送金しながら家賃も払うので、ハルのお気に入りだったが、とうとう子供までもうけた。

山田里見
奈緒子の母。長野で書道教室を開いているが、その文字には不思議な力があるため、今や超売れっ子の書家である。黒門島で代々続くシャーマンの末裔だが、亡き夫・剛三と出会い、島を逃げ出した過去をもつ。
   ――表紙裏より

感想

テレビドラマ『トリック』シリーズ第3弾のノベルス版。今まで通り、ドラマを見た後に小ネタを回収する目的で読むのが吉だろう。今回は「神の憎悪の象の像」など、聞き取り難くて気付かないネタが多かったので、その辺は助かった。
矢部の部下の石原が居なくなってしまった理由など、ドラマでは明かされなかった裏設定も読む事が出来るので、『トリック』フリーク向けである事に変わりは無い。


超天才マジシャン 山田奈緒子の全部まるっとお見通しだ!

一言

既存ノベルの焼き直し。

目次

第一章 解剖・山田奈緒子
生い立ち
ファッションコンセント
天才メイク術
華麗なライフスタイル
女のキメ台詞
時代劇はすばらしい
奈緒子の恋
熱狂的ファンからの手紙
第二章 華麗なる闘い@
浮かび上がる“おっかーさま”
大消失ミラクル
遠隔殺人に秘められた真実
ビックリ人間の正体
黒門島の伝説
第三章 華麗なる闘いA
落武者の祟り
時間の穴で未来を読む女
死人の意識を読みとる男
御告者の宣告
黒門島の伝説、再び
第四章 華麗なる闘いB
言霊の威力
スリッと空間移動
「戻〜れ〜」で蘇る死人
不思議な力を宿す歌
またまた黒門島の伝説
第五章 スペシャル対談
料理上手
ファッション
ペット
2人で朝まで

梗概

これは単なる事件解決の自慢話ではありません。手品のHOW TO本でもありません。世の中の不思議な現象に果敢に挑んだ、山田奈緒子という孤高の超天才マジシャンの闘いの記録なのです。
ついでに、仕事柄、今まで秘密のベールに隠しておいた、神秘に満ちた人気マジシャンとしてのライフスタイルもちょっぴり公開しちゃいます。
では、最後までお楽しみください。
   ――本文7ページより

感想

基本的には既存ノベルの焼き直し。主役である山田奈緒子の口語体に改められているだけ、という説も有る。
ボーナス的な企画ページも有るが、あくまでもオマケ程度。過度の期待は禁物だ。
事件の説明を思い切って省き、主人公の内面を詳しく探るような本になっていたらなぁ、と感じる。


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