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大塚英志

HOBBY MAIN

タイトル 出版社 初版日 勝手な採点 通販
多重人格探偵サイコ 小林洋介の最後の事件 角川文庫 2003年05月25日 ★★★ 購入
多重人格探偵サイコ 西園伸二の憂鬱 2003年05月25日 ★★☆ 購入
多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還 2003年04月25日 ★★☆ 購入

多重人格探偵サイコ 小林洋介の最後の事件

一言

さぁゲームの始まりだ。

目次

プロローグ
第一章 遅れてきた青年
第二章 壊れものとしての人間
第三章 案内人
第四章 個人的な体験
第五章 洪水はわが魂に及び
第六章 生け贄男は必要か
第七章 治療塔
第八章 身がわり山羊の反撃

梗概

恋人の復讐のため連続殺人犯を射殺した刑事・小林洋介。その時から彼は、「多重人格探偵・雨宮一彦」となった。
その雨宮を収監先の刑務所で待ち受けていたものは……。
卑屈でサディスティックな暴力看守、所内で隠然たる力を持つニューハーフの謎の受刑囚、彼が仕切るあやしい賭博ゲーム、そのゲームを動かす悪意に満ちた双子の女の子。そして雨宮一彦の最初の事件が幕を開けた。
六〇〇万部を突破したベストセラーコミックの原作者自身によるノベライゼーション。
すべてはここからはじまる。
   ――裏表紙より

感想

奇妙な世界観。何処までが現実とリンクし、何処からがフィクションなのか。奇妙な登場人物達。彼らは何処まで本気なのか。
小林洋介の最後の事件と共に、それによって収監された刑務所での出来事を、二元中継のように綴った作品。煽り文句での「すべてはここからはじまる」の言葉通り、この作品だけでは情報量が少な過ぎて何も語られていないに限り無く等しい。
この作品には次の言葉は贈りたい。即ち――さぁゲームの始まりだ。


多重人格探偵サイコ 西園伸二の憂鬱

一言

1990年代という時代が生み出したテイスト。

目次

プロローグ
第一章 犯罪者の生成過程(序)
第二章 硝子の城
第三章 灰色のコカ・コーラ
第四章 軽蔑
第五章 異族
第六章 重力の都
第七章 破壊せよ、とアイラーは言った
第八章 夢の力

梗概

連続殺人犯の射殺をきっかけに新たに生まれた人格・雨宮一彦。そんな彼に興味を抱いた精神科医・伊園磨知だったが、雨宮とともに何者かに拉致されてしまう。そして雨宮は、犯罪専門の海賊FM局「ラジオ・クライム」のスペシャル・ゲストに。
街で次々と発生する童話をモチーフにした犯罪、明らかになるカニバリズム事件の犯人・田辺友代の秘められた過去、覚醒する第四の人格・久保田拓也。彼と伊園磨知の関係とは?
六〇〇万部を突破したベストセラーコミックの原作者自身によるノベライゼーション!
   ――裏表紙より

感想

コミックが小説版とどの程度の関連性を持っているのか知らないのだが、どうもコミックを読んでいる事が前提となっているような作りである。モヤモヤとした謎が多く残った。
しかしキャラクターが魅力的である。もう少し厳密に言えば、キャラクター達を取り巻く環境に魅力を感じる。これは紛れも無く90年代テイストに満ち溢れており、その時代を生きた人間にとって何らかの感情を喚起させる。
しかし逆に言えば、そこまでだ。それ以上の何かは無い。さらに上を望むなら、どっぷりとこの作品の世界観に浸る必要が有るだろう。


多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還

一言

予想と全く異なる内容で苦笑。

目次

プロローグ
第一章 世紀病
第二章 モランの機械
第三章 招魂の国
第四章 ブラキンの国
第五章 詩的なレンズ
第六章 漠たる情熱
第七章 宗教行列
第八章 ヤコブと天使の闘争
第九章 パドモス島
渡久地菊夫の失敗

梗概

警視庁キャリア・笹山徹が、東京拘置所で死刑囚から託された奇妙な依頼。
「ルーシー7の七人めを捜して。そして左目に見たことのない痣があったらためらうことなく殺して」
一九七二年に日本中を震撼させた革命組織のリンチ殺人事件。そのときの生き残りの赤ん坊は、伝説の革命家にしてロック・ミュージシャン、ルーシー・モノストーンの生まれ変わりなのか。
次々に出現する目にバーコードを持った犯罪者、謎の組織「学窓会」の陰謀、そして多重人格探偵・雨宮一彦誕生の秘密……。
シリーズ最新作、待望の文庫化。単行本未収録短編「渡久地菊夫の失敗」を収録。
   ――裏表紙より

感想

『多重人格探偵サイコ』という作品名だけは以前から知っていたのだが、内容は全く知らなかった。そこで小説を買ってみたのだが、これはシリーズ第一作ではないのか? よく見てみると裏表紙には確かに“シリーズ最新作”と銘打たれている。
という訳で、予備知識無しで読むとかなり難解な内容となっているのだが、それはシリーズ物の持つ特有の難解さであり、作品として語っている事自体はそれほど難しくはない。
作品名から多重人格の探偵が活躍する話かと思ったのだが、その予想が全く違った事は記しておこうと思う。


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