世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい。 ――時雨沢 恵一 (キノの旅 the Beautiful World 9頁)
私ではあなたの幻想になれませんか? ――アノー・リスキー (冥王と獣のダンス 212頁)
世の中には本当の意味での大人なんていない。 ――ナンダバ ナオ太 (フリクリ1 6頁)
真に恐れるべきは失敗ではなく、失敗という道すら選べない状態である。 ――kasa
父に、ありがとう。
母に、さようなら。
そして、全ての子供達に
おめでとう。 ――??? (新世紀エヴァンゲリオン 第26話 世界の中心でアイを叫んだけもの)
自分の過ちに気付いた時には大抵すでに手遅れで、それを防ぐためのただ二つの方法は、より洗練された感性を獲得するか、何もせずにただじっとしているか、だ。
本当に手遅れになりたくなければ、後者をお勧めする。 ――kasa
人生は“選択”の連続などではなく、“必要”の連続である。 ――kasa
――たとえば、よ。
たとえば誰かが優秀な脚を持っていて、百メートルを十秒台で走れるものとする――となると、彼は二百メートルを二十秒で走れるかしら?
三百メートルなら三十秒? フルマラソンだったら、四千二百十九・五秒――一時間ちょいで走れることになるかしら?
……そんなことはない。駆けっこの目的は少しでも早く走ることだけど、距離が伸びれば伸びるだけ、どんどんスピードそのものは遅くしていかざるを得なくなる――あるところでの達成は“そこ”までしかなく、それ以上を望むなら、そこまでやっていたことを抑えなくてはならない。そうでないとその先には行けない――何でこんな話をしているかって? ――雨宮 世津子 (ビートのディシプリン SIDE1[Exile] 319頁)
傷つかぬ者など存在しないが、本当の意味で傷つくのが平気な者もいない――はずだ。 ――霧間 誠一 (ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド ヴァーミリオン・キル 30頁)
ねぇ。
何?
夢って何かな?
夢?
そう。夢…
わからない。現実がよくわからないんだ。
他人の現実と自分の真実との溝が正確に把握できないのね。
幸せがどこにあるのか、わからないんだ。
夢の中にしか幸せを見出せないのね。
だから、これは現実じゃない。誰もいない世界だ。
そう、“夢”。
だから、ここには僕がいない。
都合のいい作り事で、現実の復讐をしていたのね。
いけないのか?
虚構に逃げて、真実をごまかしていたのね。
僕ひとりの夢を見ちゃいけないのか?
それは夢じゃない。ただの現実の埋め合わせよ。
じゃあ、僕の夢はどこ?
それは、現実の続き。
僕の、現実はどこ?
それは、夢の終わりよ。 ――碇 シンジ & 綾波 レイ & others (新世紀エヴァンゲリオン 第26話 まごころを、君に)
より完全なものを創り出すためですよ。
これまでのシステムでは足りなかったものがあるんです。何か分かりますか?
教えてあげましょう。それはね、プレイヤーの真剣味ですよ。どれほど完璧な世界を創り上げても、どうせ作り事だとプレイヤーが思う限り、臨場感など出やしません。
『死』んだらゲームオーバーにしたのもそのためですが、それでもまだ足りない。キャラクターが『死』んだら、プレイヤーも死ぬ、そこまでして初めて、プレイヤーも真剣になってくれるんです。もう仮想現実じゃない。現実を作れるんですよ。どうです。これでこそ最高のゲームじゃありませんか。 ――江崎 新一 (クリス・クロス 145頁)
戦争のことしか考えていない国も、戦争のことを考えていない国も、お断りだな。 ――シズ (キノの旅V 愛と平和の国 〜Power Play 6頁)
お前は本当に“強い”ということがなんなのか考えたことがあるのか? ――高代 亨 (ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生 211頁)
君はずっとぼくのことを“敵になる危険がある”として接してきたな。どうしてそう思うんだ?
なぜそう思いこんだ? ぼくを味方にしようとか、どうしてそういうことを考えなかったんだ?
もっと正確に言うならば。
なぜそんなに自分のことを“悪い”と思うんだ? 君がやっていることは、そんなに悪いことなのか? 君自身、誰も傷つけていない、と言っていたじゃないか。このビルに人を閉じこめたのは君だったか? 眠らせたのは君なのか? 違うだろう? だったら、なんでそんなに自分には“敵”しかいないと思いこむんだ? ――ブギーポップ (ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王 282頁)
未来はここにある。ここから始まる。 ――カイル・デュナミス (テイルズ・オブ・デスティニー2)
人を――大事な人間を裏切るってのは、どんな気持ちなんだろう。 ――リロイ・シュヴァルツァー (ラグナロクEX.COLD BLOOD 失われた絆 276頁)
遠い道程は、実際の遠さよりも遠い。 ――kasa
単に戦争でないというだけの消極的な平和は、いずれ実体としての戦争によって埋め合わされる……そう思ったことはないか? ――荒川 (機動警察パトレイバー TOKYO WAR 前編 142頁)
彼女の考え方や理想をまるっきり実践できなくても、いつも前向きな彼女を見ているのは好きだ。夢に向かって暴走気味に突っ走る彼女を見ているのが好きだ。そんな彼女を守りたい。――そのためなら、私は主義思想関係なしに、彼女のそばにいる。彼女の側に立つ。どんな汚れ役も引き受けるし、人だって殺すさ。世界中を敵に回したって構わないよ。 ――男 (キノの旅Y 彼女の旅 〜Love and Bullets 49頁)
失えない……
今、こんな形で失うわけには、いかないんだ……
これは人殺しだ……
でも……
一体どっちだったのか、何が“正解”なのか、知らない。分からない。でも――
僕は―― ――ヴィルヘルム・シュルツ (アリソン 339頁)
大体、この程度なら見逃してもいいが、これ以上は駄目だなんて、誰が決めるんだ? ――若松 和彦 (タイム・リープ 上巻 167頁)
自ら死のうとする者では、例え死を以てすら意味を為せない。
自ら生きようとする者は、しばしば無為の内にも意味を為す。 ――kasa