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2003年

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2003年12月31日

いつでも我々を惑わせるのは“絶対”だ。
“絶対”の罠は世界のあらゆる場所に巧妙に仕掛けられており、しかも余りに強大な“絶対”を前に我々はただ呆然と立ち尽くす以外に他は無い。
しかし稀にその“絶対”を打ち破る者達がいる事もまた事実だ。   ――kasa


2003年12月30日

時間は戻ってくれない。いつまでも永遠に。
過去は永遠に取り戻せない。

気付いた時には手遅れで、しかも絶対に後戻りは許されない。
あぁ、ズルワーン……   ――kasa


2003年12月27日

輝彦…なんでだよ、輝彦……。
どうしてお前が……?
『死』って奴は絶望的なまでに絶対的だ。
なのにお前は……何故だ!?
答えてくれ、輝彦!!   ――松下 和馬 (THE IRONY OF FATE 第六章『墓標に捧ぐコトバ』)


2003年12月25日

正に“運命を別ける最期の決戦”ってワケだな。

そんな大層なモンじゃない。俺達にとっては互いの生死を決する重要な闘いであっても、世界にとっては拭い忘れた汚れ残りの後始末に過ぎない。お互い“世界最強の騎士”なんて言われちゃいるが、武力なんてのは結局の処、世界の“決定打”には成り得ないんだよ!

――それでも闘るしかないだろ? 俺達は“世界じゃない”んだからさ。

俺達の殺し合いを何人が悲しんでくれる? そして何人が北叟笑むんだ、くそ!!   ――ファン・クレセント & ブラン・モーシャス


2003年12月18日

まだ分からない――この考え方は既に何か“決定的”な物を失ってしまっている。
いつでも重要なのは“決定打”であり、それを欠く者は例え勝者であっても敗者でもある。   ――kasa


2003年12月15日

強さとは何か――?
それは常に勝ち続ける事でも、絶対に負けない事でもなく、“不屈”という事だ。
勝利や敗北は単なる“結果”に過ぎなく、強さの指標に成りはしない。
しかし仮にそのような強さを持つ者が居たとして――そいつは果たして幸福だろうか?   ――kasa


2003年12月9日

仮に“人生の裏技”とも言うべき物が在るとしたら――それは二択に隠された三択目である。   ――kasa


2003年12月6日

“絶対に『絶対』は存在しない”という言葉は自己矛盾しているにも拘らず、極めて強い説得力を有している。
このような事例は日常にも非日常にも多くの数が潜んでいるが、その最たる例が“生存のジレンマ”とも言うべき問題である。
――我、何故に生きるか? 汝、何故に死ぬか?
この問い掛けへの“模範解答”はさておき、生、或いは死が有する自己矛盾性と説得力との間の鬩ぎ合い――その間隙を縫うようにして“存在”が成り立っているような気がする。   ――kasa


2003年11月28日

身動きが取れない位に追い詰められる、というのは逆に快感だったりする。
道は一つだから。   ――kasa


2003年11月23日

おい! 生きてるか?

ジタンか……? 逃げろと言ったのに……。……どうして来たんだい?

誰かを助けるのに理由がいるかい?   ――ジタン & クジャ (ファイナルファンタジー\)


毎日、ジタンのことを話したんだよ……。
ボクたちのとても大切なひとがいたって……。
生きてることの大きさを教えてくれたひとだって……。

生きるってことは、永遠の命を持つことじゃない……。
そう教えてくれたよね?
助け合って生きていかなきゃ意味がないんだって……。

別れることは決して悲しいことじゃないよね?
離れていても心が通じ合ったよね?
そんな大切なことを教えてくれたんだよね?

ボクが何をするために生まれてきたのか……。
ボクがいったい何をしていきたかったのか……。
そんなことを考える時間を与えてくれてありがとう。

好きなことだけをやり続けるっていうのは実はとても難しいことなんだよね……。
みんな……とてもえらかったんだなって思ったよ……。

孤独を感じた時はどうすればいいかなんて、それだけは教えてもらえなかった……。
本当の答えを見つけることができるのはきっと自分だけなのかもしれないね……。

ボク、みんなとめぐり逢えて、とてもうれしかった……。
もっと一緒に冒険したかった……。
だけど、別れる時は……必ず来るんだよね。

みんな……ありがとう……さようなら……。
ボクの記憶を空へあずけに行くよ……。   ――ビビ (ファイナルファンタジー\)


2003年11月18日

思い出したことがあるかい
子供の頃を

その感触
そのときの言葉
そのときの気持ち

大人になっていくにつれ
何かを残して
何かを捨てていくのだろう

時間は待ってはくれない
にぎりしめても
ひらいたと同時に離れていく

そして…   ――アルティミシア (ファイナルファンタジー[)


2003年11月17日

やっと来たわね、セルジュ……。
今回の物語は、いつ始まったのかしら……。あなたが10年前に、ここで溺れそうになった時? それとも14年前に、ヒョウ鬼に襲われてケガしたあなたが、クロノポリスでフェイトと接触した時……? さらには、2400年の未来、タイムクラッシュでクロノポリスが、遠い古代へ吹き飛ばされてしまった時? 遥かに時を遡れば、紀元前1万2千年の過去で古代魔法王国が、ラヴォスの為に終わりを迎えた時……?
どれも正解に近く……、また、どれも真実からは遠いわね。本当の始まりは、古代王国の崩壊の際に、次元の渦に落ちたサラ王女があなたの泣き声を聞いた時……。確かにその時に、物語の糸は紡がれ始めたのよ。過去と未来は交わり、世界は二つに別たれる……。
ヒョウ鬼の毒に魘されるあなたの泣き声に導かれ、サラさんは1万年の時を超えてこの次元に接触しようとしたの。それが激しい磁気嵐を生じさせて、結果としてフェイトのシステムを凍てついた炎へと導いてしまった。自らを消し去ろうとしていたサラさんは、幼いあなたの泣き声に牽かれて、この時代に自分の分身を生んだのね。不思議な力を秘めた、古代のペンダントを、その娘にたくして……。それは、娘が生死に関わるような危険に晒された時には、娘の時間を少しだけ巻き戻して、過去へ飛ばしてしまう・・・・・・。そう、それがキッドよ。
そして、プロジェクト・キッド。ガッシュが発案した時間制御プロジェクトは、全てこの瞬間の為に在ったの。クロノポリス設立も、タイムクラッシュも、フェイトと龍神との戦いも……。全ては今ここに、クロノクロスを手にしたあなたを立たせる為に、存在したのよ。
無論キッドは、この件に関しては、何も知らない。この全てが終わったら、キッドには10年前に飛んで、溺れているあなたを助けてもらう事になる。それから、オパーサの浜でレナさんと一緒のあなたを、もう一つの世界に呼んでもらう事に……。
残されたチャンスは、あなたしかないわ……。サラさんと接触したあなたと、分身であるキッドに、願いを託すしか……。セルジュ、お願い。サラさんを開放してあげて。私たちの、この星の生命の、新しい未来を教えて……。

この星の新しい種として、ラヴォスよりさらに進化した宇宙生命体が生まれようとしているわ……。
炎が調停者として認めたあなたの選択次第で、サラさんを飲み込んだ新たなラヴォスがどう進化するか、決まるの。あなたの行動次第では、未来の世界はラヴォスに時を食べられて、永遠の死の世界になってしまう……。
ガッシュは、それを知ってしまったのね、2300年の世界で。そして、なんとかそれを喰い止めようと考えたんだわ。自分に出来る、あらゆる事をして……。
クロノクロス……。6種類のエレメントが発する星の音を、クロノクロスは一つに依り合わせる。あらゆる生命の中に溢れる、メロディとハーモニィ……。彼女の憎しみと悲しみを、生命の“唱”で、癒してあげて。
お願いよ、セルジュ。どうか、サラさんを……。お願い、生命の唱で彼女の痛みと憎しみを癒してあげて……。それが出来るのは、あなただけなの……。

天使も迷う場所か……。10年前に、この場所で君は確かに、死んでいたよ。溺れさせられて、ね。実は、君が生きてるこの世界の方がイレギュラー……、偽者なんだよ。
この浜で10年前に君を殺そうとしたのはヤマネコだ。プロメテウスのせいで炎とのリンクを断たれたフェイトが、ジャマ者を消そうとしたんだ。
そして、接触してきたツクヨミと、フェイトの分身たるヤマネコは、一時的に手を組む事にした。どちらにとっても、プロメテウスの排除が最優先だったからね。
ヤマネコ達は、炎をガードするプロメテウスのロックを解除すべく、ルッカを捕らえた……。しかし、結局それは今度は君の出現を待つ事にしたんだよ。いずれ君が次元を超えて炎と接触を謀るのは、フェイトには分かっていたからね……。
ああ、その通り。ヤマネコは、君の父親、ワヅキなんだよ。恐怖に怯える君の死のイメージが、炎に近づいた為不安定になっていた彼を変化させてしまったんだ。やがてワヅキは、完全に精神を蝕まれ、自分を失ってフェイトと一体化してしまった……。
人間は、なんて不完全で、バラバラな生き物なんだろう。愛と、憎しみと……。生と死と……。もしかしたら、フェイト自身、炎を通して、いつか新たな種として生まれ変わる夢を見てたのかも知れない……。それも悲しいね……。
お前が炎を見詰める時、炎もまた、お前を見詰めている、か……。
後は君自身がどう生まれるか、決めるんだよ。新たなるクロノトリガー!

ずっと、待っていたわ……この瞬間を……。
意味もなく傷つけられ、失われていく生命たち……掻き消されてゆく言葉、埋もれていく想い……バラバラに解けてゆく細胞の海……溶けてゆく意識の残響……。
愛するが故の憎しみ……憎むが故の愛しさ……何の為に生まれ、何の為に死ぬのか……?
進化……傷つけ合い、殺し合い……、弱肉強食の果てに何が得られると言うのか。
星という名の一個の「卵」と、それに群がる、無数の生命という「種子」……その無数の種子の中の一つと、星が結ばれた時、新たな宇宙が生まれる。
そこに至るまでの、何十億という歳月と、無数の、生まれ、死んでいった生命……
それは全て、その一瞬の為だけに、あった。
宇宙が更なる、次の次元に進化する為に……。
それではあらゆる生命は、星と結ばれるただ一個の生命を生み出す為だけに生まれ、死んで行く……、捨て石に過ぎないと言うのか?
いいえ、それは違う。
全ての生命に、チャンスはある。
星と結ばれる唯一の生命は、「あなた」なのかも知れない。
遺伝、環境といった、自分に与えられた、限られた条件の下でベストを尽くし、自らの生をまっとうしようとする生命は、新たな宇宙に連なる黄金の鎖の輪の一つ。
どれか一つ欠けても、「未来」は無い。
この世にムダな生命、捨て石の生命などという物は無い。
森羅万象あらゆる物が、「いのち」の夢を見ているのかも知れない。
そして、その全てさえもが、生まれる前の星が見ている、一つの夢に過ぎないのかも知れない……
だが…… ああ、やがて全ての夢は還ってゆくだろう……。
ズルワーン……夢の海に……。   ――ルッカ & マール & クロノ & サラ (クロノクロス)


2003年11月16日

わ、分かったわ。こいつの狙いが……。星に寄生して長い時間かけてその星の生命体の優れた部分を選りすぐって、集める……。その遺伝子を持った子供をあの死の山で生み、また別の星へ……。

じゃあ私達はこいつの為に生きて来たって言うの!?

この星の生命が長い時間をかけしてきた進化を、眠っているだけでしようなんてムシが良過ぎるわよ……!

ここは、クロノや私達……リーネやドンや……皆の……! 皆の星なんだから!!

そんな……そんなふざけた進化なんて私は認めないからッ!   ――ルッカ & マール (クロノトリガー)


2003年11月2日

まあ――失くしちまったもんはしょうがねえな。くよくよしても、戻ってくるわけじゃなし。どうせなら、全部失くしちまえよ。なにもないなら、失うもんもないだろ? 後はつめ込んでいけばいいだけだからさ。   ――ジェイス (ラグナロクEX.BETRAYER STRANGER 56頁)


2003年10月16日

意志に反した行動を取れるというのは“強味”にも“弱味”にも成り得る。
このような相反する二面性を人間は限りなく多く持っている。
だからこそ個人で矛盾するし錯綜する。   ――kasa


2003年10月5日

宇宙の大きさは?
無限だ。
それを証明する物は?
数々の経験的データと…
貴方はその眼でちゃんと確かめたの?
いや。
じゃあなんで無限だと思うの?
そう信じている。
愛もそれと同じよ。   ――アリシア & ジョン・ナッシュ (ビューティフル・マインド)


2003年9月28日

人は生きていれば意外と多くの影響を他人に与えているものである。
そしてその影響がどのように波及していくかは意外と予想が及ばないものである。   ――kasa


2003年9月22日

何かに対して真摯に取り組んでいる人間にとって程、批判や助言というのは意味を為さなくなる。当人以上に他者がそれについて考えている事は稀だからだ。
従って批判や助言を素直に受け入れるという行為は、それまでの自分の行動が低価値であった事を自ら認めるような物である。
一方で批判や助言をする側としては『当人以上に他者がそれについて考えている事は稀だ』という事を充分に認識した上で、そのような行為を行う必要が在ろう。   ――kasa


2003年9月8日

心の中の、あるものとあるものが辻褄が合わない――もしかすると、この世の人々の、自然災害でない部分での“不幸”というものはそれに尽きるのかも知れない――その矛盾を解消しようとして、人はあれこれと足掻いて生きている。でも――それはみんな無駄なことかも知れない――   ――ザ・ミンサー[かけらさま] (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 292頁)


2003年9月3日

誤解とは本当に恐ろしいものだ。その所為で多大な不利益を被ったり、折角の議論が台無しになったりする。
そのデメリットを防ぐには各人が個々の誤解を正しく認識しなければならないが、厄介なのは其の様な高度な技術を場を形成している全員が独自に持ち得ていなければ意味が無いという事である。
つまり場が大きくなればなるほど問題解決の可能性は狭められる事となり、そして我々にとって不幸としか言いようの無いのは誤解は世界のあらゆる場に必ず潜んでいるという事である。   ――kasa【再掲】

問題の要素を二極化して考える事は、それが極論になりやすい事など大した問題ではなく、単に相対的な思考に陥ってしまう可能性が高いという事の方が余程危険である。相対的な思考は数々の重要な要素を無効化してしまう上に、微細な問題に対応出来ないという致命的な弱点が在るからだ。   ――kasa【再掲】

愚かである事の最大の問題は、何が問題であるかも見抜けない事である。
そしてそのような社会の最大の問題は、愚かである事がESS(進化的に安定な戦略)になってしまっている事である。   ――kasa【再掲】

議論の得手不得手は時として絶対的に評価する事が難しい。それには幾つかの理由が同時的に存在している。
一つには、世界はあらゆる種類の“誤解”で満ちており、それが正常な議論を妨害するからである。
二つには、“誤解の認識”が高等技術であるからである。
三つには、誤解、或いは、相対的思考から生まれた誤った手順による認識が、時として正当なる思考結果以上の効果を齎すからである。
この中でも特に問題なのは最後の“誤った手順による認識が、時として正当なる思考結果以上の効果を齎す”という部分だ。これは正確な議論手段を持たない“愚かな”集団に顕著に見られる傾向であり、このような中では議論の得手不得手について正当なる判断が出来よう筈も無い。つまり内部の人間からは「自らが内部側だ」という事は分からないわけで、それを踏まえれば正に是を書いている“私”でさえも何処に所属しているかは不明である事になる。
このような状況は或る慣用句を思い起こさせる。即ち、「井の中の蛙、大海を知らず」である。   ――kasa


2003年8月27日

なあジィド、最後に勝つのはいったい、どんなヤツだと思う?
あ? そりゃあ、抜け目のない奴だろう。
しかし、どんなに用心深く生きていったとして、どこかで必ず綻びというものができる――だから私も、フォルテッシモから生き延びることもできた。最強だのなんだのとほざいているだけの奴など、それだけでは怖くもなんともない。問題なのはどれだけミスをしないかということ――しかし、それにも限界がある。もしも、状況があまりにもどうしようもなく、どこにも綻びというものが見つけられなかったとき――そういうときには、ミスを避け続けることでは絶対に助からない。しかし人生には、いつか必ずそういう状況が巡ってくる――そのときに、一体どういう奴ならば生き延びることができるのか? 私は、それが知りたいのよ。   ――パール & ジィド (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 190頁)


2003年8月20日

暗闇というのは確かにある種の恐怖感を与えるものだ。だがそれは、視界が悪くなる事に依って脳内に入力される情報が昼間よりも少なくなるために起こる、何らかの事象に対する自己判断の材料の不足状態の発生が原因である、と俺は思っている。幽霊などの本来有り得ない物が見えてしまうのは、その原因が分からない状態で不安感を覚える事により、一時的に脳がパニックを引き起こすためではないだろうか。
つまり、人間の本能が原因の無い不安を認めまいとするために、頭の中で勝手に幽霊という具体的原因を作り出して、安定した不安――と言うのも変な言い方ではあるが――を得ようとしているのではないか、と思うのである。だから幽霊が見えるというのは決して異常な事ではない。――そいつの精神が幼稚であることは確かだろうがな。
逆にたまに、夜の方が落ち着けて好きだ、と言う奴がいるが、俺に言わせればそれは、日中に得られる膨大な量の情報を処理し切れない可哀想な奴か、もしくは単なる集団生活不適合者だ。   ――浦部 輝彦 (THE IRONY OF FATE 第三章『途切れぬ友情』)


2003年8月16日

おまえは最初の攻撃に失敗していた。それはすべての手の内が見抜かれたことを意味している。にも関わらず、おまえはさらに攻撃をしようとした――自分の戦力を過信したんだ。奇襲を避けたことでさらに増長し、敵のいるところにまっすぐ突っ込むというミスを犯した。相手がどんな状態でいるかを深く考えることもせず、均衡状態をみずから崩していった――その時点で、おまえは勝利する権利を放棄していたんだ。いや、もっと正確に言うなら――いひひ。
おまえができたことは実際たったひとつ――この俺様から尻尾を巻いて逃げることだけだったんだよ。それしか道は残されていなかったんだ――   ――ジィド (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 122頁)

たとえば、よ――
たとえば、ここにキツネとウサギがいたとする――ウサギはキツネに食べられたくなくて、必死で逃げるけど、キツネの方が足も速いしスタミナもある。さあどうしよう? どうすればいいと思う? ウサギに助かる道はあるのかしら? ん?
逃げられないウサギは、どうしたらいいのか――実は、これは問題の立て方から間違っている。要するに、追いかけっこが始まった時点でウサギの死は確定しているのだから、追いかけられないように、キツネが走り出す前に逃げていなければならないわけよ。つまりウサギが助かる道は、キツネが自分を追いかけようという気になる位置には入らない――それがウサギの生きる道。ね?   ――雨宮 世津子[リセット] (ビートのディシプリン SIDE1[Exile] 275頁)


2003年8月15日

面白い――正直、おまえのお手並みをずっと拝見しようと思っていたんだが、まあ仕方ない。乗りかかった船だ。こいつは“人間戦闘兵器”であるこの俺様がやらせてもらうとしよう。おまえはちぃっと手伝うだけでいい。
ま、待て! ど、どうする気だ? 相手が一級の暗殺者だとわかっているのか?
あん? 何が言いたいんだ――相手の方が戦力が上だ、と言いたいのか?
そ、そうだ――不用意に戦うのは危険だ。
戦力が上、ねえ――戦力ってなぁ、なんだ?
え?
そいつは、こっちとあっちを比べて、似たような要素を比べて、あっちの方が量が多いから向こうが上、とか判断することか?
…………。
その場合に採るべき道はひとつだ。戦力比が問題ならば――比べる基準そのものから外れてしまえばいい。そう――不用意に戦うのが危険なら、答えは一つ。まともに戦わなきゃあ、いいんだよ――   ――ジィド & ピート・ビート (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 113頁)


2003年8月14日

可能性を狭めて考えるのはよくないな。特に、こういう状態の時は早まった判断が最も危険だ。今は均衡状態だ。押すことも引くことも危うい立場に我々はいる。
君が思っているのは、五分五分ということだろう。確かにそういうバランスの下にはない。我々が脱出できるか否か、その確率は強いていうなら八分二分といったところだろう。しかし、これはゲームではない。これは殺しあいだ。戦力比というのはあくまでも、戦場全体の比率から割り出される確率論に過ぎない。問題なのは生死を分ける一瞬のとき、どういう位置にいるかということだ。たとえ六分四分であろうと九分一分であろうとも、そのときにどういうことができるか――たとえ一瞬のまぐれでも、自分が狙ったことができた方は生き延び、できなかった方はいくら優秀だったとしても、そこで終わりだ。
物事を悪い方に悪い方に考えるのは、行動する前だけにしておくことだ、ビート君。実際に行動に移ってしまったときは、もうそこにマイナス要因を探す必要はない。状況にどういうプラスの一面が隠されているか、それを見つけだすことがなによりも先決だ。
均衡を崩す。八対二の割合でバランスが取れてしまっているのだから、これを崩していかないとこちらにチャンスは生まれない。こっちをもう少し不利な状態にして、九対一にまで変えてやって膠着した状況を動かす――それしか事態を打開する道はない。   ――モ・マーダー (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 86頁)

しかし、それを言うなら君だって、とてもついこの間まで普通の女子高生だったとは、とても見えないぞ。君は、なんというか――自分の不利な状況を知っていて、なお相手にわざと打ち込ませる剣士のようだ。自分が弱っていることは知っているが、気を緩めることだけはしない――嵩に掛かった相手が油断して不用意な一撃を放ってきたら、たちまち返し技で逆襲する――そういう気配が常にある。君は、そういう感じだ。隙だらけのようだが、どこにも隙がない。   ――高代 亨[イナズマ] (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 94頁)


2003年8月13日

人生というのは過去と未来をつないでいく作業だと思わない? 人は“昔こういうことがあった”ということを踏まえて“これからもそうしよう”とか“もう二度とあんなことはすまい”とか考える訳よ。だから過去がなければ未来もないと思うのよ。   ――ザ・ミンサー (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 66頁)

遠い過去と遠い未来をつなげる? そんなの今生きてるヤツ誰だってそうだろ。   ――楊海 (ヒカルの碁 最終回)【再掲】


2003年8月12日

人は、どうして強くなると思う?
強くなろうと願うから――ですか?
いい返事だわ――少なくとも、力が欲しいから、というより正しいわね。

きっと、この世には理由のないことなどない――すべてに、もっともらしい理屈がくっついていやがる……でも、困ったことに人間の心には、理由なんかない――だから、世界と心の間は、いつもギシギシと軋んでいるのよ。それで良しとするか、それともムキになってさらに軋みをあげるか――   ――九連内 朱美[レイン] & 奈良崎 克己[ラウンダバウト] (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 16頁)


2003年8月11日

あきらめるのも、時には悪くない――
決してあきらめることのできぬ何かを守るためならば。   ――霧間 誠一 (生きる理由、別れの意味)


2003年7月27日

情報は出来る限り大量に、出来る限り迅速に、出来る限り正確に、出来る限り的確に、そして出来る限り後に応用が利くようにして受け取った方が進化的に有利である。
これらは全て通常は無意識の内に為されている事であるが、所謂“生データ”を受け取る際にだけは細心の注意を払う必要が有るだろう。
何故なら“生データ”は加工されていないが故、本来の辞書的な意味では最低の実用性と最高の応用性を兼ね揃えた物である筈だが、それが我々人間の実生活上では、しばしば“最小限ながらも適切な加工を施されたデータ”を意味しているからだ。
当然その“適切さ”には主観が多分に含まれており、因って其の応用性には多大なる疑問点が発生する事になる。
如何に完全無欠な論理思考を持っていても公理系に誤りが在れば無力同然な様に、“生データが生でない”事は非常に大きな問題であろう。   ――kasa


2003年7月23日

“身の程を知る”という事が如何に難しい事か――それだけを認識するのが精一杯で…   ――kasa


2003年7月12日

…魔族の人生は密度が薄い…。人間の何倍も生きられるもんだからダラダラ生きるヤツが多い。何百年生きたってカラッポの人生もある…!   ――ロン・ベルク (ダイの大冒険 16巻 109頁)


2003年7月3日

愚かである事の最大の問題は、何が問題であるかも見抜けない事である。
そしてそのような社会の最大の問題は、愚かである事がESS(進化的に安定な戦略)になってしまっている事である。   ――kasa


2003年7月1日

問題の要素を二極化して考える事は、それが極論になりやすい事など大した問題ではなく、単に相対的な思考に陥ってしまう可能性が高いという事の方が余程危険である。相対的な思考は数々の重要な要素を無効化してしまう上に、微細な問題に対応出来ないという致命的な弱点が在るからだ。   ――kasa


2003年6月30日

誤解とは本当に恐ろしいものだ。その所為で多大な不利益を被ったり、折角の議論が台無しになったりする。
そのデメリットを防ぐには各人が個々の誤解を正しく認識しなければならないが、厄介なのは其の様な高度な技術を場を形成している全員が独自に持ち得ていなければ意味が無いという事である。
つまり場が大きくなればなるほど問題解決の可能性は狭められる事となり、そして我々にとって不幸としか言いようの無いのは誤解は世界のあらゆる場に必ず潜んでいるという事である。   ――kasa


2003年6月29日

何かを為す時、軌道に乗るまでは大変だが、軌道に乗ってからは危険である。   ――kasa


2003年6月28日

先見性を持つが故に、死は悲しい。   ――kasa


2003年6月26日

異常とか謎とか不思議というのは人間のモノの見方のひとつに過ぎないわ。
すべてのことにはそれなりの論理が、必ず存在しているものなのよ。   ――しずる (しずるさんと偏屈な死者たち 30頁)


2003年6月24日

「自由」とは「不安」であり、「不自由の下の理性」であり、「アイデンティティ下における記号化されていない自己そのもの」であると言える。   ――??? (THE IRONY OF FATE 第五章『束縛の代償』)


2003年6月23日

“永遠”とは無限か――それとも無か。   ――kasa


2003年6月20日

…ええ、そうでしょうとも。陛下の思考のトレースなんて高等技術、どーせおれみたいな馬鹿には不可能ですよ……。

…近藤、思考停止に安住するな。
――お前が自分を馬鹿だと放言するのは自由だ。そう思うのも、別にいいだろう。だが…それを理由にして、思考を止めるのはよせ。本当の馬鹿はそこから生まれるからだ。
――いいか、近藤。自分を賢いと思っている奴は、方向性の差はあれ確かに頭がいい。彼らはそう思うと同時にそうあろうともしているからだ。彼らは自分に思考を課している。自分に求めている頭の良さを、彼らは思考する事で常に引き出そうとする。彼らは他人より少しでも多く、考えようとしているわけだ。
…いいか、ここからが重要だ。脳とは使う事で研ぎ澄まされる器官だ。よって思考を自分に課すものは、それだけ脳の機能が先鋭化している。そいつがどんなに馬鹿に見えても、思考を好む人間は脳のどこかが必ず発達している。自分の能力の方向さえ見誤らなければ、それは極めて大きな力になり得る……。
だからな、近藤。考えるのを、やめるな。思考停止は楽だが、それに安住すると脳の発達を阻害する。論理、計算、想像――何でもいいから考えろ。脳を使って特化しろ。思考すれば必ず脳は応える。脳はそのための器官だからだ。

……でも能力の差、あるだろ。

…知るか。脳の能力なぞ外から見て判るものか。世界の誰も、自分の才能など分かってはいない。初めから誰も知らない以上、そのスタートラインは誰もが平等だ。
自分を使って、把握しろ。道具と同じだ。それだけが、自分の機能を知る唯一の方法だ。   ――近藤 武巳 & 空目 恭一 (Missing 神隠しの物語 222頁)


2003年6月12日

生きていると悲しい。
生きていることは悲しくない。   ――時雨沢 恵一 (キノの旅Z 2頁)


2003年6月2日

世界はアンバランスだ。グラグラしていて今にも崩れそうで――僕を受け止めてくれている。   ――kasa


2003年5月12日

えー、自分が人に嫌われてんじゃないかって心配してる皆さん。
安心して下さい、そういう場合は大抵、本当に嫌われてます。
問題なのは、自分が人に嫌われてるのが分かってない人の方で…   ――古畑 任三郎 (古畑任三郎 第1部第7話 ピアノレッスン)


2003年5月9日

うまく行かないね…アレコレ計画したのにね…でもそんなコトで恋が実ったら誰も悩まないか…
現実はよ、キビシーよ。オレもけっきょく告白できなかったし…
…誰に?
え?
誰に告白するつもりだったの?
あ……キミに。
……片想いだと、思ってた…   ――葦月 伊織 & 瀬戸 一貴 (I’s 第10巻)


2003年5月7日

あなたが他人に何かを隠しているとき、世界はその何十倍もの真実をあなたに隠している。   ――霧間 誠一 (“知らない”の増殖)


2003年4月26日

遠い過去と遠い未来をつなげる? そんなの今生きてるヤツ誰だってそうだろ。   ――楊海 (ヒカルの碁 最終回)


2003年4月23日

見えているのは敵の攻撃だけで、正体ではない。   ――古都子 ルーゼスク04 (わたしは虚夢を月に聴く 132頁)


2003年4月13日

敵に負けてもいいなんて、気楽なものね。   ――景瀬 観叉子[リーパクレキス] (ぼくらは虚空に夜を視る 42頁)


2003年4月10日

生物は個体としては、死んでしまったらそこで終わりだ。
死んだら終わり――なのに何故、皆は必死になって生きてるんだと思う?   ――タイムキーパー (THE CROSS OF FATE 第二話『対峙 其弐』)


2003年4月5日

君は本当に喜んでいるのか? 驚いているのか? 悲しんでいるのか?
――本当に、本気になっているのか?   ――kasa


2003年3月26日

貴方は敵なの? 味方なの?
貴女と同じ人間さ。   ――オヴェリア & ディリータ (ファイナルファンタジータクティクス)


2003年3月20日

戦闘力など――何の意味もない。
たとえば……最強を名乗るフォルテッシモという男がいるが……奴など、無駄な力があるばかりに、いつもいつも迷っている始末だ……どこに行けばいいのか、自分でもわからぬ迷子に過ぎない……力など、それこそ無力だ。   ――柊[オキシジェン] (ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ 271頁)


2003年3月17日

つながっている。何もかもがつながっている。そんな気がするんだ。   ――ユウナ (ファイナルファンタジー]−2)
自分がどこにもつながっていない存在ではないかという、不安の方がいつも、ずっと多かった。   ――伊東谷 抄造 (ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ 12頁)


2003年3月9日

キミなの――? それとも、似てるだけ?   ――ユウナ (ファイナルファンタジー]−2)


2003年2月28日

ほら、今の私の生活。自分を中心にして、まわりにいる人たちが動いてくれてるでしょ。――だから、つい…
これは注意しないとこわいことですよ。本当に。   ――住友 里子 (タッチ 文庫版14巻 198頁)


2003年2月21日

お前の言うことはもう何も信じない。――警察に信じてもらえ。   ――朝永 嘉夫 (人形は眠れない 83頁)


2003年2月12日

不偏は美徳か?
不変は美徳か?
普遍は美徳か?   ――kasa


2003年2月5日

悪事ってのも――案外、退屈なもんねぇ。
退屈じゃない仕事なんてねーよ。
大金ていうのも――どってことないもんねぇ。
何かと交換しなきゃ、こんなもん紙屑だろ。
ねぇ、あんたって――何かに動揺するコトってあるの?
あんたの突拍子もない性格には、割とビビッるぜ。
――それは、どー考えてもこっちの科白なんだけど?   ――ホーリィ[濱田 聖子] & ゴースト[結城 玲冶] (ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト 4頁)


2003年1月18日

君は戦場に出て、これまで何を見てきたんだ? 俺たち一般兵士が、どんな思いで泥まみれになって弾の飛び交う大地に這いつくばっていたと思っているんだ! いつか終わると思っていたからだ! だからみんな、必死で歯を食いしばって、恐いのに薬や義務感でごまかして突撃していったんだ。それがまったく意味の無い事だったというのか?! 君らがちょいと本気になれば簡単に終わるはずのことだったというのか?! ふざけるんじゃない!   ――トモル・アド (冥王と獣のダンス 269頁)


2003年1月14日

君が死ぬまでにやり遂げたい事って何だい? 君は本当にそれをそう思っているのかな?
そのためにならどんな物でも投げ出せるというのでないなら、それにはきっと“それ”たる資格は無いんじゃないかい?
“それ”には勇気も希望も境遇も必要無い。そこでは願望と信念と能力だけが求められ――   ――kasa


2003年1月12日

ガリ勉しなきゃ、点数が取れないような奴は、三流だよ。
それは……人間としてって事?
いやぁ、学生としてさ。人間としてならせいぜい五流だね。わざわざ勉強なんてしなくてもできる奴が、二流。
じゃあ、一流は?
勉強しなくてもできる癖に、自分の興味を満たすために独自に勉強する奴さ。   ――桜井 哲雄 & 浦和 涼介 (ダブル・キャスト 上巻 32頁)


2003年1月7日

“正解”が必ずしも“取るべき道”とは限らないんじゃないか?   ――松下 和馬 (THE IRONY OF FATE 第六章『墓標に捧ぐコトバ』)


2003年1月5日

善意を信じたいなら、悪意も信じろよ。   ――リロイ・シュヴァルツァー (ラグナロクEX.THE LEGACY DESPERADO 182頁)


2003年1月4日

“どんな事でも出来る筈だ”という考え方は、時には希望を、時には絶望をもたらす。   ――kasa


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