MENU TOP ABOUT DIARY COLUMN HOBBY NOVEL WORD BBS

2005年

WORD MAIN

2005年12月26日

数学とはひとつの論理学的方法にほかならない。数学の命題は等式であり、それゆえ擬似命題である。
数学の命題はなんらかの思考を表現するものではない。
実際われわれは、生活において数学の命題などまったく必要としない。われわれはただ、数学に属さぬ命題からやはり数学に属さぬ他の命題を導くためにのみ、数学の命題を用いる。   ――ウィトゲンシュタイン (論理哲学論考 132頁)


2005年12月14日

生きているから活きている。
活きているから生きている。   ――kasa


2005年12月7日

あなたが他人に何かを隠しているとき、世界はその何十倍もの真実をあなたに隠している。   ――霧間 誠一 (“知らない”の増殖)【再掲】

誰しも心の中に密室を抱え込んでいる。誰にも言えないこと、表沙汰には決してできないことを、その中に貯め込んでいく――最初は、それは自分のささやかだがとても大切な壊れやすい気持ちを守るためだったかも知れない。しかしあまりにもそれを放ったらかしにしておくと、密室それ自体が強固なものになってしまう。隠すのにはそれなりに目的があったはずなのに、いつのまにか隠すことそれ自体が目的になってしまう。ただ意味もなく、大した理由もないのに、重要なことを密室で決めるようになってしまう。色々なものを隠し続けてきたあげくに、自分でもどんなものを貯め込んでいったのか把握しきれなくなってしまった密室で。   ――上遠野 浩平 (しずるさんと底無し密室たち 242頁)【再掲】


2005年11月25日

君が残した全ては今も胸に 泣きたいくらい 君の笑顔つらいよ
雪の季節は終わったはずなのに かじかむ手が震える……
繋いだ手を 何度だって繋ぎ直して 二人歩いていたはずだったね 届かぬ想い
冷たく凍えそうなmy hands こんなに想ってるのに……
「ほんとは引き止めてほしい」 そう言いたかった……
迷いと希望 広がってゆく距離感 気付かないフリ それって違うね きっと
目が覚めてしまえば 右か左 進むしかないから
ギリギリの世界で僕ら生きてる 誰もがそんなに強くはない
けれど君に あたためてほしい   ――倖田 來未 (hands)


2005年11月19日

間抜けな神様が僕らを つがいで飼おうとして 狭い鳥籠に入れたなら今頃
絵に描いたような幸せが 訪れていたのかなぁ?
発狂しないで僕ら暮らしていたかなぁ?   ――Mr.Children (Bird Cage)


2005年11月15日

世界は何で構成されているか知ってるかい? それは“善”と“悪”と……“必要”なんだよ。
不思議じゃないかい? “善”と“悪”を持っているのは人間だけなのに、逆に言えば“必要”は全ての生物が持っているのに、それを思い付くのは大抵最後なんだ。   ――kasa


2005年11月10日

麻実子はアイドルだった時に二度の中絶が原因で不妊症となっている。そのことを笹山には隠している。そして笹山徹は彼女が隠していることを知っていて、知らないふりをしている。
そんなふうにしか笹山は他人に優しくできなかったのだ。   ――大塚 英志 (多重人格探偵サイコ 雨宮一彦の帰還 36頁)


2005年10月30日

闘牛かなんかで赤い布を振るのは牛を興奮させるためだというが――しかし実際、牛は色盲だから布の色なんか関係ないらしい。あれを見て興奮するのは、牛ではなくて観客の人間の方なんだと――つまり赤ってのはそういうもののような……。   ――早見 壬敦 (メモリアノイズの流転現象 72頁)


2005年10月15日

そして終末を迎える事無く、新たな何かが産まれて行く。ただ一方的に。
即ち、人生のレジストリは肥大化する。   ――kasa


2005年10月13日

何かが終わったと思えても、それは貴方の心の中で終わっただけだ。
事態は何も終わってなどいやしない。   ――kasa


2005年9月30日

涙の数だけ強くなれたら、何て楽なんだろう。   ――kasa


2005年9月18日

ひとの知ることはすべて三語で語られうる。他はただざわめきや喧騒が聞こえたにすぎない。   ――キュルンベルガー (論理哲学論考 7頁)


2005年9月14日

レニーはエヴァンの吐き出す煙にむせて、咳き込み始めた。彼は喘息持ちで、タバコが苦手なのだ。だからいつも臭いを嗅ぐだけで不愉快になるし、また、ケイリーの前で咳き込んでしまう自分を恥じてもいた。
“なぜ彼女は、タバコみたいなバカげた物を吸うんだろう?”
だが、彼にはその答えが分かっていた。そう、エヴァンとトミーが吸うからだ。   ――レニー・ケイガン (バタフライ・エフェクト 81頁)


2005年9月8日

男と女の関係だってゲームだ。だけどゲームというのは対戦相手が強くないとつまらない。   ――佐久間 駿介 (ゲームの名は誘拐 58頁)


2005年9月5日

俺がキーリの世界の中心じゃ駄目なんだ。   ――ハーヴェイ (キーリY 幽谷の風は吠きながら 206頁)


2005年8月29日

僕はあれから、日記どころかスケジュールさえ書き残すことはしていない。写真を撮る時は必ず撮る側に回ってきたし、自分が写っている写真を受け取ることは絶対に避けてきた。しかし僕の思い出はしっかりと、ある場所に保管されている。その場所とはたった一つ、心の中だけだ。   ――エヴァン・トレボーン (バタフライ・エフェクト 480頁)


2005年8月23日

ここではないどこかを求め、自分ではない誰かになりたがる者は、つねに裏切られる。どこに行ってもそれは「ここ」でしかないし、自分以外の人間にはなれないからだ。   ――天瀬 啓介 (美濃牛 481頁)


2005年8月21日

“愛は消えたりしない 愛に勝るもんはない”なんて 流行歌の戦略か?
そんじゃ何信じりゃいい? “明日へ向かえ”なんて いい気なもんだ
混乱した愛情 故に友情に戻れない
男女問題はいつも面倒だ   ――Mr.Children (ありふれたLove Story 男女問題はいつも面倒だ)


2005年8月19日

い、いつまで待っても気づいてくれそうにないから、告ってみただけじゃないですか……!
うるさい馬鹿っ! 死ねっ!   ――柳也 & 聖香 (コスチューム! 229頁)


2005年8月16日

生まれたての僕らの前には
ただ果てしない未来があって
それを信じてれば 何も恐れずにいられた
そして今 僕の目の前に横たわる
先の知れた未来を 信じたくなくて
目を閉じて過ごしている   ――Mr.Children (未来)


2005年8月10日

生きてる理由なんてない
だけど死にたくもない
こうして今日をやり過ごしてる   ――Mr.Children (未来)


2005年8月6日

苛々して仕方ない日は 疲れた体を 都合のいい恋にあずけて
終われば寝た振りして あれっ 俺ッ 何してんだろう?
忘れた 分からねぇ 太陽が照りつけると やけに後ろめたくて
前倣え 右へ倣えの欲望 気付けば要らんもんばかり
まだ間に合うかなクーリングオフ   ――Mr.Children (ランニングハイ)


2005年8月4日

甲「理論武装で攻め勝ったと思うな バカタレ」
乙「分かってる 仕方ないだろう 他に打つ手立て無くて」
甲「威勢がいいわりに ちっとも前に進めてないぜっ」
乙「黙ってろ! この荷物の重さ 知らないくせして」
向こう側にいる内面と ドッチボール
威嚇して 逃げ回り 受け止めて 弾き返す   ――Mr.Children (ランニングハイ)


2005年8月2日

厳密に考えれば、僕達は「自分が人間である」なる命題さえ証明出来ない。「今この瞬間に生きている」という事さえ怪しい。実は全ては夢のように儚く、次の瞬間には全世界が消え失せてしまうかも知れない。
以上を念頭に置いた上で、しかしそれでも自分なりにベストを尽くしている者は多い。それこそが“信じる”という行為の強さだ。   ――kasa


2005年7月15日

鳥を模倣した飛行機が羽撃くことは望まれなくとも、人の形をした機械は人間のように振る舞うことを求められる。   ――押井 守 (機動警察パトレイバー TOKYO WAR 23頁)


2005年7月6日

“心配”という名の車輪は、廻りだしたら止まらない。止まれない。それが例え、どんなに些細なキッカケであったとしても。
それこそが人の“優しさ”だと思うのは、甘い考えだろうか?   ――kasa


2005年7月1日

「好きになるのに時間は要らない」と言われるが、ならば嫌いになるのにも時間など必要無い筈だ。
正の存在を信じるなら、負の存在も信じるべきであるかのように。   ――kasa


2005年6月27日

失うモノなど無い。生きている限り。
何らかの喪失感を味わったとしても、それが真に現実を反映しているとは言い切れないのだから。   ――kasa


2005年6月23日

複雑な作業は脳を疲弊させるが、単純な作業は精神を疲弊させる。   ――kasa


2005年6月18日

GCMを使った研究からまず明らかになったことは、平均とのふるまいが、ほぼ四つのクラスに分かれるという事実だった。すなわち、平均との結合度が十分に大きければ、そのシステムはいわゆる引き込み現象を起こして、振動の位相がそろったコヒーレント状態になる。引き込み現象とは、非線形振動で強制的に二種類の周波数のものを結びつけたとき、一方が他方の振動数に移る現象のことである。
数学者の山口昌哉によれば、勤め帰りのサラリーマンが同僚どうしでぶらぶら駅前を歩いていて、「どや、一杯飲んで行こか」と一方が誘うと、もう一方は「やめとこかな」などと迷いながらついつい引き込まれて飲みに行ってしまう現象がこれに当たる。   ――吉永 良正 (「複雑系」とは何か 161頁)


2005年6月15日

ある人物が知り得ない筈の、自分に関する情報を知っていた時、人は何らかの畏怖を覚える。
そういう事態は自分が情報を大して隠そうという努力をしてもいないからこそ起こる訳で、だから責任の大部分は自分自身に属している。
にも関わらず、まさか自身が正に情報の発信源となっているとは夢にも思わずに、ただただ恐怖に怯えるのは愚の骨頂だ。   ――kasa


2005年6月12日

論理的に言えば、記憶されている出来事が実際には起こっていなくとも、そのような記憶の信念は生じ得る。そもそも過去が全く存在していなくとも、記憶の信念は生じ得るのである。世界が5分前に、正に5分前にそうあった通りの状態で、そして人々もまた全く非現実の過去を「覚えている」状態で突然存在し始めたのだという仮説を立てても、この仮説は論理的に不可能ではない。異なった時点の出来事の間には何ら論理的必然的関係は有りはしない。それ故、現実及び未来に於いて起こる如何なる事も、世界が5分前から始まったという仮説を反証し得ない。かくして、過去についての知識と呼ばれる物の成立は過去とは論理的に独立であり、全面的に現在の内容に分析可能な物なのである。そしてその現在の内容は、理論的には、例え過去が存在しなかったとしても、今我々が手にしている通りの内容で有り得るだろう。   ――ラッセル (心の分析)【再掲】

ぼくは自分が話していることについて、完全に理解している。君たちは、君たちが話していることについて、本当にわかっているのかね?   ――パー・バック (「複雑系」とは何か 106頁)


2005年6月8日

高等数学の数式は、その意味を理解できない者にとっては単なる記号の羅列に過ぎないね。
一部の選ばれた人間だけが、同じ景色の中から数式の意味を見出せる。   ――魔人 (Missing13 神降ろしの物語・完結編 89頁)


2005年6月7日

心理学は応用生物学ではないし、生物学は応用化学ではない。
非常に広範囲の一般性をもつ基礎原理はあると思う。しかし、ある一つのレベルでうまい一般原理を見つけたからといって、それをすべてのレベルに当てはめようという誘惑に負けてはならない。   ――フィリップ・アンダーソン (「複雑系」とは何か 113頁)


2005年6月3日

何者にも侵されざる心の壁――そんな物が在るとすれば、それは“人の形”に他ならない。
しかしそれが“人”である以上、その領域に踏み込む事も、さらには領域自体を破壊してしまう事も不可能ではない。
そこから“人”は変質して行くのだから。   ――kasa


2005年5月30日

恋愛は需要と供給が一体化している稀有な産物だ。   ――kasa

だれかを好きになった気持ちは、報われようが報われまいが、それだけでじゅうぶん意味があるんだよ。   ――中井 清孝 (H2 My First WIDE版11巻 327頁)

夕海もこの島が好きだろう? 好きな奴の事は、隅から隅まで知りたいじゃないか。なあ?   ――霧野 夕海の父 (バウワウ! Two Dog Night 130頁)【再掲】


2005年5月26日

自然の数学化は近似にすぎない。   ――ジョン・ホーガン (「複雑系」とは何か 113頁)


2005年5月25日

お前にとって時間の本質とは何か、と質問された時、僕はいくらか考えあぐねた末、多分に自嘲的な気分でこう答えざるをえない。つまりそれは、時計の動きであると。この機械によって初めて、僕たち現代人は“時間”を明確な形として捉えることができる。僕らは時計によって時を計り、時を支配しているつもりでいるけれども、実のところは逆に、時計の動きが創り出す“時間”によって肉体と精神を拘束され、支配されているのに他ならない。   ――鹿谷 門実 (時計館の殺人 555頁)【再掲】

宇宙の大きさは? 無限だ。
それを証明する物は? 数々の経験的データと……
貴方はその眼でちゃんと確かめたの? いや。
じゃあなんで無限だと思うの? そう信じている。
愛も、それと同じよ。   ――アリシア & ジョン・ナッシュ (ビューティフル・マインド)【再掲】

思い出したことがあるかい 子供の頃を
その感触 そのときの言葉 そのときの気持ち
大人になっていくにつれ 何かを残して 何かを捨てていくのだろう
時間は待ってはくれない にぎりしめても ひらいたと同時に離れていく
そして…   ――アルティミシア (ファイナルファンタジー[)【再掲】


2005年5月21日

魅力的な女性というのは男性にとって正に魅力的そのものであるが、女性自身が自らの魅力を理解し利用しようとする所作ほど魅力的でない行為は存在しない。   ――kasa


2005年5月20日

…近藤、思考停止に安住するな。――お前が自分を馬鹿だと放言するのは自由だ。そう思うのも、別にいいだろう。だが…それを理由にして、思考を止めるのはよせ。本当の馬鹿はそこから生まれるからだ。
――いいか、近藤。自分を賢いと思っている奴は、方向性の差はあれ確かに頭がいい。彼らはそう思うと同時にそうあろうともしているからだ。彼らは自分に思考を課している。自分に求めている頭の良さを、彼らは思考する事で常に引き出そうとする。彼らは他人より少しでも多く、考えようとしているわけだ。
…いいか、ここからが重要だ。脳とは使う事で研ぎ澄まされる器官だ。よって思考を自分に課すものは、それだけ脳の機能が先鋭化している。そいつがどんなに馬鹿に見えても、思考を好む人間は脳のどこかが必ず発達している。自分の能力の方向さえ見誤らなければ、それは極めて大きな力になり得る……。
だからな、近藤。考えるのを、やめるな。思考停止は楽だが、それに安住すると脳の発達を阻害する。論理、計算、想像――何でもいいから考えろ。脳を使って特化しろ。思考すれば必ず脳は応える。脳はそのための器官だからだ。
脳の能力なぞ外から見て判るものか。世界の誰も、自分の才能など分かってはいない。初めから誰も知らない以上、そのスタートラインは誰もが平等だ。自分を使って、把握しろ。道具と同じだ。それだけが、自分の機能を知る唯一の方法だ。   ――空目 恭一 (Missing 神隠しの物語 222頁)【再掲】

物事を悪い方に悪い方に考えるのは、行動する前だけにしておくことだ、ビート君。実際に行動に移ってしまったときは、もうそこにマイナス要因を探す必要はない。状況にどういうプラスの一面が隠されているか、それを見つけだすことがなによりも先決だ。
均衡を崩す。八対二の割合でバランスが取れてしまっているのだから、これを崩していかないとこちらにチャンスは生まれない。こっちをもう少し不利な状態にして、九対一にまで変えてやって膠着した状況を動かす――それしか事態を打開する道はない。   ――モ・マーダー (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 86頁)

戦力が上、ねえ――戦力ってなぁ、なんだ? そいつは、こっちとあっちを比べて、似たような要素を比べて、あっちの方が量が多いから向こうが上、とか判断することか? その場合に採るべき道はひとつだ。戦力比が問題ならば――比べる基準そのものから外れてしまえばいい。
そう――不用意に戦うのが危険なら、答えは一つ。まともに戦わなきゃあ、いいんだよ――   ――ジィド (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 113頁)【再掲】

たとえば、よ――
たとえば、ここにキツネとウサギがいたとする――ウサギはキツネに食べられたくなくて、必死で逃げるけど、キツネの方が足も速いしスタミナもある。さあどうしよう? どうすればいいと思う? ウサギに助かる道はあるのかしら? ん?
逃げられないウサギは、どうしたらいいのか――実は、これは問題の立て方から間違っている。要するに、追いかけっこが始まった時点でウサギの死は確定しているのだから、追いかけられないように、キツネが走り出す前に逃げていなければならないわけよ。つまりウサギが助かる道は、キツネが自分を追いかけようという気になる位置には入らない――それがウサギの生きる道。ね?   ――雨宮 世津子[リセット] (ビートのディシプリン SIDE1[Exile] 275頁) 【再掲】


2005年5月17日

…男と女が死の危機に直面した時に――今までお互いに隠してた心が素直に開かれて劇的に結ばれる……映画なんかじゃよくある話だ。
でもそんなのはうそだってことをさ…。そんな時に男女が魅かれ合うのはほとんどの場合が本能的なものだ。
ここで死ぬかもしれないと思った時、人は少しでも子孫を残そうと本能的に異性を求め合う。心とは関係なくね。   ――冴羽 僚 (シティーハンター完全版 第32巻 118頁)


2005年5月15日

ねぇ。何? 夢って何かな? 夢? そう。夢…
わからない。現実がよくわからないんだ。他人の現実と自分の真実との溝が正確に把握できないのね。
幸せがどこにあるのか、わからないんだ。夢の中にしか幸せを見出せないのね。
だから、これは現実じゃない。誰もいない世界だ。そう、“夢”。
だから、ここには僕がいない。都合のいい作り事で、現実の復讐をしていたのね。
いけないのか? 虚構に逃げて、真実をごまかしていたのね。
僕ひとりの夢を見ちゃいけないのか? それは夢じゃない。ただの現実の埋め合わせよ。
じゃあ、僕の夢はどこ? それは、現実の続き。
僕の、現実はどこ? それは、夢の終わりよ。   ――碇 シンジ & 綾波 レイ & others (新世紀エヴァンゲリオン 第26話 まごころを、君に)【再掲】

この世界は俺のものだ。ひょっとしたら、この世界ってのは俺が見てる長い長い夢の中じゃないのかとさえ思ってる。だってそうだろ? ひょっとしたらお前らは幻かもしれないし、俺にはお前が存在しているのか証明が出来ない。つまり、この世界は俺中心って事だと思ったわけだ。俺が『できる』と信じた事は絶対に出来るし、多分俺が寿命で死にそうな時、不老不死の薬とかが出来るに違いないさ。もしくは今見てる夢から覚めて、また別の夢に行くんだろう。つまり、俺の存在は永遠ってわけだ。
俺は想像力が乏しくてな。自分が死んだ後の事が全く想像できない。考えられないんだよ。『無』って奴が全く想像できないんだ。よく、「死んだ後は永遠の闇だ」とか言うけどよ。無ってことはその闇すらも感じられなくなるわけだろ? それが想像できない。自分が無くなるってのが想像できねえんだよ。だから、あれだ。つまりこの世界に完全な『無』なんてもんは存在しねえ。でも、俺以外の奴は死んだら消えちまう。その結論から逆算してって、こういう結論に達したわけだが。つまり、この世でなくならないのは俺だけ。だから、この世は俺のものだ。他の奴らは、俺の見てる夢のようなものに過ぎないってな。
一言で言うとあれだ、俺が出来ると信じた事に限り、俺に不可能は無いって事だ。   ――クレア・スタンフィールド (バッカーノ! 1931 特急編 The Grand Punk Railroad 155頁)【再掲】

意味もなく傷つけられ、失われていく生命たち……掻き消されてゆく言葉、埋もれていく想い……バラバラに解けてゆく細胞の海……溶けてゆく意識の残響……。愛するが故の憎しみ……憎むが故の愛しさ……何の為に生まれ、何の為に死ぬのか……? 進化……傷つけ合い、殺し合い……、弱肉強食の果てに何が得られると言うのか。
星という名の一個の「卵」と、それに群がる、無数の生命という「種子」……その無数の種子の中の一つと、星が結ばれた時、新たな宇宙が生まれる。そこに至るまでの、何十億という歳月と、無数の、生まれ、死んでいった生命……。それは全て、その一瞬の為だけに、あった。宇宙が更なる、次の次元に進化する為に……。
それではあらゆる生命は、星と結ばれるただ一個の生命を生み出す為だけに生まれ、死んで行く……、捨て石に過ぎないと言うのか? いいえ、それは違う。全ての生命に、チャンスはある。星と結ばれる唯一の生命は、「あなた」なのかも知れない。
遺伝、環境といった、自分に与えられた、限られた条件の下でベストを尽くし、自らの生をまっとうしようとする生命は、新たな宇宙に連なる黄金の鎖の輪の一つ。どれか一つ欠けても、「未来」は無い。この世にムダな生命、捨て石の生命などという物は無い。
森羅万象あらゆる物が、「いのち」の夢を見ているのかも知れない。そして、その全てさえもが、生まれる前の星が見ている、一つの夢に過ぎないのかも知れない……。だが…… ああ、やがて全ての夢は還ってゆくだろう……。ズルワーン……夢の海に……。   ――サラ・キッド・ジール (クロノクロス)【再掲】

“現実”は決して強固な実体じゃない。極論すればそれは、社会というシステムが人々に見せている一つの巨大な幻想にすぎないわけでね。“現実”という名の巨大な幻想を造り出し、これを確かな実体として万人に認めさせ、信じさせるような圧力を加え続けることが、この社会というものの最大の役割なんだと思う。そうすることによって初めて、人々に安定が供給されるわけだ。古代から現代に至るまで、基本的にこの図式は変わっちゃいない。   ――鹿谷 門実 (時計館の殺人 382頁)【再掲】


2005年5月11日

えー、自分が人に嫌われてんじゃないかって心配してる皆さん。安心して下さい、そういう場合は大抵、本当に嫌われてます。問題なのは、自分が人に嫌われてるのが分かってない人の方で…   ――古畑 任三郎 (古畑任三郎 第1部第7話 ピアノレッスン)【再掲】

ほら、今の私の生活。自分を中心にして、まわりにいる人たちが動いてくれてるでしょ。――だから、つい…。これは注意しないとこわいことですよ。本当に。   ――住友 里子 (タッチ 文庫版14巻 198頁)【再掲】


2005年5月9日

Laugh at the miserable pierrot.   ――kasa & ……


2005年5月7日

つながっている。何もかもがつながっている。そんな気がするんだ。   ――ユウナ (ファイナルファンタジー]−2)【再掲】

自分がどこにもつながっていない存在ではないかという、不安の方がいつも、ずっと多かった。   ――伊東谷 抄造 (ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ 12頁)【再掲】

他人の見ている色が自分の見ている色と同じかどうか、自分が「赤」と呼んでいる色は他人が「赤」と呼んでいる色と本当に同じ色なのか、君は考えたことがあるだろうか。   ――野矢 茂樹 (哲学の謎 76頁)【再掲】

あなたが他人に何かを隠しているとき、世界はその何十倍もの真実をあなたに隠している。   ――霧間 誠一 (“知らない”の増殖)【再掲】

人が世界に謎を求めるとき、そこには必ず“ごまかし”があるわ――あからさまな不条理や絶対的な矛盾からは眼を逸らして、あやふやで人生に影響の少ない不思議を求めてしまう――   ――しずる (しずるさんと底無し密室たち 28頁)【再掲】

認識とは対象の模写などではなく、主観が感覚の所与を秩序付けることによって成立する事だ。   ――カント【再掲】

誰しも心の中に密室を抱え込んでいる。誰にも言えないこと、表沙汰には決してできないことを、その中に貯め込んでいく――最初は、それは自分のささやかだがとても大切な壊れやすい気持ちを守るためだったかも知れない。しかしあまりにもそれを放ったらかしにしておくと、密室それ自体が強固なものになってしまう。隠すのにはそれなりに目的があったはずなのに、いつのまにか隠すことそれ自体が目的になってしまう。ただ意味もなく、大した理由もないのに、重要なことを密室で決めるようになってしまう。色々なものを隠し続けてきたあげくに、自分でもどんなものを貯め込んでいったのか把握しきれなくなってしまった密室で。   ――上遠野 浩平 (しずるさんと底無し密室たち 242頁)【再掲】

心の中の、あるものとあるものが辻褄が合わない――もしかすると、この世の人々の、自然災害でない部分での“不幸”というものはそれに尽きるのかも知れない――その矛盾を解消しようとして、人はあれこれと足掻いて生きている。でも――それはみんな無駄なことかも知れない――   ――ザ・ミンサー[かけらさま] (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 292頁)【再掲】

世界には、きっと最初から決められた意味も目的もないんだと思うわ。意味があるとか、ないとか――真実であるとか、虚偽であるとか、そういう単純なものじゃないのよ、世界は。もしも、ほんとうに世界の敵というものがいるならば、それはきっとひとつきりの真実以外はすべて虚偽だと決めつけて、それ以上のことは何もしないという、そういう発想そのものなんじゃないかしら。   ――鷹梨 杏子 (あなたは虚人と星に舞う 183頁)【再掲】


2005年4月28日

俺が必然を愛するように、偶然は俺を愛するべきだよね。   ――折原 臨也 (デュラララ!!×2 口絵)


2005年4月27日

うーむ。剣、かぁ。そいつは俺の手には余るんだよな、これが。剣道なら、まあ一応は。でも他の、俺の専門の空手とかに比べりゃ全然やったウチに入らねーよ。徒手空拳が一番カッコイイなんて俺は思ってねーし、戦いで道具を使うのが“頼る”ことだとも思わねー。そーゆーんじゃねーんだよ、俺が“剣はとてもとても”っつー意味はよ。剣の極みってのは、なんつーか他の武術とは次元が違うんだよ。
結局よ――どんな武術でも、それこそ相撲とかボクシングとかも含めてだ、そーゆーもんてのは目的はみんな一緒なんだよな。つまるところ“世界中の誰よりも強くなりたい”とゆーことだ。これは陸上競技とかサッカーみたいなスポーツでも同じだろう。だが剣は――そうじゃねーんだ。うーん。いやこいつは俺が自分で実感したこととかじゃねーんで、話半分で聞いて欲しいんだが……俺がまだおめーと大して違わねー歳のことだった。俺はそのころから馬鹿だったからよ、色々と強い奴っつーのを探しては、飛び込みで弟子入りさせてくれとか半分道場破りに近いこともやってたわけだよ。そしたら“そのひと”に会ったんだ。そんとき、確か七十越してたんじゃなかったかな“あのひと”は……。
いや強えーのなんのって。指一本触れりゃしねえ。ところが俺はまさか“そのひと”が剣の人なんて知らなかったのさ。なにしろ俺を相手にするのは素手だったんだから。俺はこてんぱんで“参りました”と恐れ入ったら“そのひと”なんつったと思う? ……“何故に己の負けと思う?”と、こーだよ。俺もわかんなかった。だから訊いた。そしてら“生きているのに負けたも勝ったもあるまい”とよ。つまり――それが“剣”なんだな。武器の種類とか、得意の技とか、そんなんじゃねえんだよ。“相手を斃す業”ただそれだけなんだ。
例えば、最強の剣士として知られる宮本武蔵っているだろう。二刀流で名高いが、この男、一番有名な巌流島の決闘では何を使ったか知ってるか? “刀”にこだわっているようでは“剣”とは言えぬ……そういうことだろうよ。柳生新蔭流という戦国末期から江戸時代初期の有名な剣の流派では、究極的には決まった型とか構えというものすらなかったと言われている。そんなものは相手次第ということらしい。要は殺せばいいんだ。だから柳生はまた暗殺の名手としても名高いんだ。
すごすぎる。つまるところ剣には“強さ弱さなど二の次”“斃すことがすべて”というところがある。俺は……さすがにそこまで吹っ切れねーな。いわゆるスポーツとしての剣道とかフェンシングなら、まあわかるんだがな。
で、俺をこてんぱんにした“そのひと”だが、こんなことも言っていた。“剣を知ることは相手の隙を見つけることと同じ”だと。それを追いかけていくと、やがて“隙が、相手の上に線が引かれているようにくっきりと見える”“あとはそれをなぞればよい”だそうだ。それじゃ相手と勝負しているんじゃなくて、まるで自動的な機械みてえだ。俺はそういう境地を目指すには、少し相手とやり合うのを面白がりすぎるよ……剣は向いてねえんだ、結局。   ――榊原 弦 (ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕 155頁)


2005年4月26日

誰かを助けるのに、理由がいるかい?   ――ジタン (ファイナルファンタジー\)

クズの殺し合いを止めるのに、何か理由がいるのか?   ――葛原 宗司 (バウワウ! Two Dog Night 251頁)【再掲】

君を助ける事に、どれだけの価値が有るって言うんだ? ……助けるけどさ。   ――kasa


2005年4月25日

お前は本当に“強い”ということがなんなのか考えたことがあるのか?   ――高代 亨 (ブギーポップ・ウィキッド エンブリオ炎生 211頁)【再掲】

傷つかぬ者など存在しないが、本当の意味で傷つくのが平気な者もいない――はずだ。   ――霧間 誠一 (ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド ヴァーミリオン・キル 30頁)【再掲】

戦闘力など――何の意味もない。
たとえば……最強を名乗るフォルテッシモという男がいるが……奴など、無駄な力があるばかりに、いつもいつも迷っている始末だ……どこに行けばいいのか、自分でもわからぬ迷子に過ぎない……力など、それこそ無力だ。   ――柊[オキシジェン] (ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ 271頁)【再掲】

強さとは、力があることではない。優れていることでもない。大きいことでも勢いがあることでもない。弱くないということも負けないということも意味しない。強さとは結局のところ、他の何物とも関係のない、それ自体が独立した概念であり、それを真に手に入れようとするならば、勝利や栄光といった他のすべてを犠牲にすることを覚悟しなくてはならない。   ――霧間 誠一 (ブギーポップ・カウントダウン エンブリオ浸蝕 9頁)【再掲】

人は、どうして強くなると思う?
強くなろうと願うから――ですか?
いい返事だわ――少なくとも、力が欲しいから、というより正しいわね。きっと、この世には理由のないことなどない――すべてに、もっともらしい理屈がくっついていやがる……でも、困ったことに人間の心には、理由なんかない――だから、世界と心の間は、いつもギシギシと軋んでいるのよ。それで良しとするか、それともムキになってさらに軋みをあげるか――   ――九連内 朱美[レイン] & 奈良崎 克己[ラウンダバウト] (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 16頁)【再掲】

なあジィド、最後に勝つのはいったい、どんなヤツだと思う?
あ? そりゃあ、抜け目のない奴だろう。
しかし、どんなに用心深く生きていったとして、どこかで必ず綻びというものができる――だから私も、フォルテッシモから生き延びることもできた。最強だのなんだのとほざいているだけの奴など、それだけでは怖くもなんともない。問題なのはどれだけミスをしないかということ――しかし、それにも限界がある。もしも、状況があまりにもどうしようもなく、どこにも綻びというものが見つけられなかったとき――そういうときには、ミスを避け続けることでは絶対に助からない。しかし人生には、いつか必ずそういう状況が巡ってくる――そのときに、一体どういう奴ならば生き延びることができるのか? 私は、それが知りたいのよ。   ――パール & ジィド (ビートのディシプリン SIDE2[Fracture] 190頁)【再掲】

俺たちは――途中だ。
みんながみんな、途中で生まれてきて、中途半端に生きて、途中で死んでいくんだ。自分たちが何を目指しているのか、正確に知ることもなく――しかし。
しかし――それがどうした。   ――工藤 兵吾 (あなたは虚人と星に舞う 224頁)【再掲】


2005年4月24日

君はずっとぼくのことを“敵になる危険がある”として接してきたな。どうしてそう思うんだ? なぜそう思いこんだ? ぼくを味方にしようとか、どうしてそういうことを考えなかったんだ?
もっと正確に言うならば。なぜそんなに自分のことを“悪い”と思うんだ? 君がやっていることは、そんなに悪いことなのか? 君自身、誰も傷つけていない、と言っていたじゃないか。このビルに人を閉じこめたのは君だったか? 眠らせたのは君なのか? 違うだろう? だったら、なんでそんなに自分には“敵”しかいないと思いこむんだ?   ――ブギーポップ (ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王 282頁)【再掲】

貴方は敵なの? 味方なの?
貴女と同じ人間さ。   ――オヴェリア & ディリータ (ファイナルファンタジータクティクス)【再掲】


2005年4月22日

そもそも感情を定義する事は不可能だ。それが例え神であっても――
僕は僕で生きているし、他人は他人で生きているが、それは残念ながら独立していない。
多分、相手を「可哀想」と思ったら、その感情は恋愛ではない。
――だからこそ心配だ。   ――kasa


2005年4月19日

本当の敵とは、相手でも自分でもない。
相手と自分との中心に位置する“何か”だ。   ――kasa


2005年4月14日

私には何の価値もなくて、だから――
――いつまでも迷ってはいられなくて。   ――織機 綺[カミール]

僕には目的がある。惑いなどない――
――人生に迷ってなどいない、決して。   ――蒼衣 秋良[コールド・メディシン]

無駄な事をするなって言われると――
――迷ってでも、意地を通したいわね。   ――雨宮 美津子[リミット]

誰しも迷っているんだが、しかし――
――それを力に変えられる奴は、稀だ。   ――長谷部 京輔[イディオティック]

もちろん、オレはいつも迷ってる――
――そうでなきゃ、生きる意味ないし。   ――霧間 凪[炎の魔女] (以上5つ、ブギーポップ・バウンディング ロスト・メビウス 口絵)


2005年4月12日

忘れられなかった 失くしたくなかった
GOING GOING GOING HOME
いつからか どこからか 見つけちまった
もどりたい場所 おまえの胸でもう1度甘えてみたいよ   ――H Jungle With t (GOING GOING HOME)


2005年4月11日

狂気の多くは、なみはずれてすぐれた感覚である――洞察力のある人の目には……。   ――エミリー・ディッキンソン (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 496頁)


2005年4月10日

いまマクリーン病院から戻ったところだ。いやあ、すばらしいところだよ。何もかも揃っていてね。ないものは、自由だけさ。   ――ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニア (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 331頁)


2005年4月8日

議論が成立する状況は2つ有る。
1つは、互いの論理展開力が充分に高いレベルである場合。
もう1つは、一方が完全に他方の掌の上で踊らされている場合だ。   ――kasa


2005年4月7日

好きな女にふられそうだから会いにいった。そのどこが悪い?
そんなにむきになって否定する必要なんてないんじゃないか。誰でも持ってるもんだよ。人間である限り、決して自由になれない部分さ、それは。
その様子だと、京都の彼女にはこんなふうに云われたんじゃないのかい。あなたは結局自分のことしか考えていない、とか何とか。
他人を責める時の決まり文句だからなあ。気にすることはないさ。誰だって自分が可愛い。誰だってまず、自分のために生きてるんだから。   ――占部 直毅 (黄昏の囁き 92頁)


2005年4月6日

精神分裂症をもつ人が、自殺の衝動に駆られる危険度は非常に高く、重症の鬱病患者のそれと匹敵し、通常の一〇〇倍にも達する。これは痛ましい話だが、記録に残っている事実である。自殺の衝動は、最悪の状態にあるときではなく、治療が成功したと告げられた直後に生じるケースが多い。人を自殺に追いこむ心理は他人にはわからないが、推測できるのは、妄想が消えたときに非常な苦痛をともなう別の感情が現れてくる、つまり、何か月も手厚い庇護なもとで過ごして生まれた希望が、苛酷な現実によって打ち砕かれるときにもたらされる、ということだ。   ――シルヴィア・ナサー (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 456頁)


2005年4月4日

自分の為に何故頑張れないのか不思議だ。利己的な人間なハズなのに。
利己的、って他人がいないと成り立たないからじゃないですか。   ――kasa & 山崎 雄介


2005年4月3日

Hey Hey Hey 時には起こせよムーヴメント
がっかりさせない期待に応えて素敵に楽しい いつもの俺らを捨てるよ
自分で動き出せなきゃ何も起こらない夜に何かを叫んで自分を壊せ!   ――H Jungle With t (WOW WAR TONIGHT 時には起こせよムーヴメント)


2005年4月1日

数学の最高の能力は、二六歳ごろからくだり坂となり、それをすぎると、数学者はつまらないずるさに頼るようになる。   ――ジョン・フォン・ノイマン (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 331頁)


2005年3月31日

モスクワの兵器工場で出勤してきた三人の労働者が逮捕された。
一人は工場に一〇分も早く出勤してきたためだ。これは明らかにスパイの疑い濃厚だ。
もう一人は一〇分遅刻してきた。これは明らかにサボタージュだ。
残る一人は時間通りきっかり出勤してきてつかまった。この男が日本製かスイス製の腕時計を持っていることを証明しているからだ。   ――大森 純 (ユーモア革命 214頁)


2005年3月30日

俺は死んだ後、二次元っていう天国に行きたいんすよ。   ――遊馬崎 ウォーカー (デュラララ!!×2 口絵)


2005年3月29日

あっちが神なら、こっちは女神だ。   ――浦飯 幽助 (幽遊白書完全版 第15巻 最終話 237頁)


2005年3月28日

ナッシュもわたしも、いわば失読症でした。わたしは集中力を必要とする読書がまったく苦手でした。自分ではそれを、怠け癖のせいだと思っていました。でもナッシュは、人からあまり学びすぎると想像性が損なわれると考えて、意識的に本を遠ざけていたのです。つまり、受身の態度を取り、自己コントロールを放棄するのがいやだったのです。   ――オイゲニオ・カラビ (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 94頁)


2005年3月26日

人間の想像力の奔放さは想像を絶するものがある。中年男が、十代の女性選手になりきったり、ラージヒルのジャンプの団体だと思い込んだり、プロ野球の球団になったりするのである。だが、予選落ちした選手になりきることはあまりなく、自分が偉大だと思っている人になりきろうとする傾向がある。
この点、阪神ファンの心理は謎である。   ――土屋 賢二 (ツチヤの軽はずみ 228頁)


2005年3月25日

君と夏の終わり 将来の夢 大きな希望 忘れない
10年後の8月 また出会えるのを 信じて
君が最後まで 心から “ありがとう” 叫んでたこと 知ってたよ
涙をこらえて 笑顔でさようなら せつないよね
最高の思い出を……   ――ZONE (secret base 君がくれたもの)


2005年3月24日

人生はバランスで 何かを勝ち得て 何かを失ってく
それでも 未来を担うかけらでも 男としたら狙ってる   ――H Jungle With t (FRIENDSHIP)


2005年3月23日

ナッシュの失望の深さを知るには、フィールズ賞が数学界のノーベル賞である、という事実を理解する必要がある。フィールズ賞は、数学者にとって最高の栄誉であり、戦果のなかの戦果なのだ。ノーベル賞には数学賞というものがなく、数学上の発見は、物理学や経済学と同じくノーベル賞の理念に不可欠な要素であるはずなのに、それ自身では受賞資格を持っていない。どちらかと言えばフィールズ賞は、ノーベル賞以上の希少価値を持っている。五〇年代と六〇年代はじめには、四年に一度授与され、同時にふたりが選ばれることになっていた。ノーベル賞はこれと異なり、毎年授与されて同時に三人まで受賞できる。フィールズ賞は、受賞対象を四〇歳以下のものに限るしきたりとなっており、これは「若い数学者」と「将来の研究」の奨励という、賞の目的を尊重して取られた措置だ。賞金がノーベル賞とはほど遠い、数百ドルという額であることからもわかるとおり、賞金は取りたててというほどのことはない。しかし、いったんこの賞を受賞したら、一流大学の教授の椅子、十分な研究資金、破格の昇給を約束する切符が手に入り、外見上の不利は、まさに外見上でしかないことが明らかになる。   ――シルヴィア・ナサー (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 326頁)


2005年3月21日

やめるんだ……もう『瞬間』を何からナニまで『刹那』って言い換えてかっこいい文章だと思うのはやめるんだッ!
そう言って色々斜めに構えて見たいお年頃なのかな? ゆまっちは。
世の中の常識的な大人の意見を否定すれば、反抗期の中高生に受けるだろう……とか思うのもやめるんだ……ッ! 知識も覚悟も無いくせに、権力は全て悪だとか言うな……! お前だって事件に巻き込まれたら警察権力に頼るくせに……ッ!
思想とか社会とかを批判すれば、何がなんでもかっこよくなると思う薄っぺらな御年頃なんだねー。でも、大人の人はちゃんとそういう社会批判を利用して面白いの書いてるよねー。   ――遊馬崎 ウォーカー & 狩沢 絵理華 (デュラララ!!×2 197頁)


2005年3月19日

ものごとが失敗することを“おしゃかになる”と言うが、あれはなぜなのか。“おしゃかになる”は、もとはと言えば鋳物職人の用語で、鋳物が失敗するのは“火が強かった”から。一方、お釈迦様の誕生日は四月八日だ。この“四月八日だ”が訛って“シガツヨカダ”となり、“火が強かった”に通じ、失敗することを“おしゃかになる”と言うようになった。   ――阿刀田 高 (ユーモア革命 156頁)


2005年3月18日

よく、酒を飲むと地が出るというが、酒を飲んで善人が出てくる例は皆無だ。   ――土屋 賢二 (ソクラテスの口説き方 191頁)


2005年3月17日

ずいぶん勝手なこっちの都合で 今までやってきた
わかってる だいぶわかってる 悪いのは誰? なんて
そりゃ海を眺めて ボケッとしていりゃわかるさ   ――H Jungle With t (GOING GOING HOME)


2005年3月16日

明確な証明が与えられないかぎり、理論は科学的理論としては存在しない。   ――ジョン・フォン・ノイマン (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 121頁)


2005年3月15日

俺達の愛は、何もかもが偽物だ。
私達の愛は偽物だけど、本物よりも強いんです!   ――矢霧 誠二 & 張間 美香 (デュラララ!!×2 口絵)

なッ……う、浮気かいセルティ!? 俺になにか不満があるなら言ってくれ!? いや待って、ストレートに言われるとヘコムから、オブラートで三重ぐらいにくるんで言ってくれ! 割合で言うなら7ホメ3ケナシぐらいの勢いでッ!   ――岸谷 新羅 (デュラララ!!×2 150頁)


2005年3月14日

やはりお前は茶番だ。可能性など人質にはならん。
事実上“噂話”の駆除は不可能だ。ならば、それに当たる事は必然の事故に等しい。
事故ならば誰にでも起こりえる。そう考えれば、事故に遭う可能性は世界中の人間にあるという、それと同じ事になる。
ならば……そんなものを怖れるのは全くナンセンスだ。起こる事故の内容が初めから判り、起こる人間の範囲が決まっているという、ただそれだけの違いでしかない。人間が、『いつか死んでしまう事』を怖れるくらいに馬鹿馬鹿しい。『いつか起こる確実な死』は、最早『ただの死』でしかない。

……その割り切りの方がよほど異常ですよ、魔王陛下。   ――空目 恭一[魔王陛下] & 赤城屋 一郎[高等司祭] (Missing12 神降ろしの物語 106頁)


2005年3月12日

だから言葉なんて要らないという事で、とりあえず手を握るところから始めようか。
怒っていいですか?
ダメ。でも手は握って欲しいしキスもそれ以上の事もして欲しいお年頃、俺。
紀田くんは、誰にでもそんな事言うけど……本当に好きな子は誰なの?
俺? 好きだって告白した奴はみんな好きだぜ? 心からな! もちろん杏里の事もムッチャ好きだから。いやマジでマジで。   ――紀田 正臣 & 園原 杏里 (デュラララ!!×2 56頁)

貴女に貴女の事を理解してくれる他人が居るように、相手にも同様の他人が存在する。
貴女は考慮しなければならない。その2人の他人が同一人物である可能性を。
――何でこんな話をしているかって?   ――kasa


2005年3月11日

たまにはこうして肩を並べて飲んで
ほんの少しだけ立ち止まってみたいよ
純情を絵に描いた様なさんざんむなしい夜も
笑って話せる今夜はいいね……   ――H Jungle With t (WOW WAR TONIGHT 時には起こせよムーヴメント)


2005年3月10日

二次元と三次元の区別がつかなくなった? 馬鹿を言ってもらっちゃ困るっすね! マニアって奴は、二次元と三次元の区別をつけた上、堂々と二次元を選んでいるっすよ!? 三次元なんかゴミ箱にポイっすよ! だから、二次元に飽きてリアル犯罪に手を出したなんてー奴はアニメマニアでもなんでもないっすね。二次元に飽きる奴なんかと一緒にして欲しくないっす! ワイドショーや新聞にはそこのところを理解していただきたいっす!

馬鹿だねーゆまっち。ワイドショーも新聞も、そんな事最初からわかった上で、わざとやってるに決まってるじゃん。だってその方が世間的にわかりやすいし売れるから。それに、犯罪起こそうが起こすまいが、風呂に何日も入らないでアニメ見てハァハァしたりしてる奴って、もうそれだけで犯罪っぽいし。きもいし。   ――遊馬崎 ウォーカー & 狩沢 絵理華 (デュラララ!!×2 136頁)


2005年3月9日

ピアノで食べていくのは、ピアノを食べるくらい難しい。   ――土屋 賢二 (ツチヤの軽はずみ 48頁)


2005年3月8日

強かったねあいつは どんなに仲間が裏切っても
優しかったねあいつは 澄んだ目をして歩いた   ――H Jungle With t (FRIENDSHIP)

「裏切られた」と軽々しく考えてない事だ。その裏切った主体の対象は、貴女だけではないのだから。
対象が変われば、その行動の本質も変化する。貴女にとっての裏切りも、時には他者にとっての信頼となる。   ――kasa


2005年3月7日

身のまわりをきちんとするのは大事なことだ。でも、そんなものは放り出してしまえ。
きみたちは授業に出ても出なくてもよい。わたしはそんなことは気にしない。試験の点も問題ではない。そんなものはろくでもない教授を満足させるだけのものでしかない。
肝心なのは普遍的真理だ。   ――レフシェッツ (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 82頁)


2005年3月6日

ナッシュほど独創性に固執し、既成の権威を蔑視し、自立心を保とうと心を砕いたものはいない。理性と論理的思考の力に対する確信の強さは、若い数学者のなかでも際立っていた。あるときは無謀にも、物理学の素養もなしに量子論に修正を加えようとして、アインシュタインにたしなめられた。また、自らを異質なエイリアン、すべての感情を無視する術を会得した超合理的存在と考えようとした。異常なまでに論理性に執着するあまり、日常の問題でさえ――次に来るエレベータに乗るか一台見送るか、どこの銀行に預金するか、どんな仕事を選ぶか、結婚すべきかなど――感情や慣例や因習から切り離して、有利か不利かの計算、アルゴリズムの解析、数学の法則で決定しようとした。このようなナッシュには、廊下でのあたりまえの挨拶でさえ腹立たしかった。「どういうわけで、みんなハローなんて言うんだ?」   ――シルヴィア・ナサー (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 10頁)


2005年3月5日

一晩は男と女が過ちを犯すには十分な時間だ。過ちはキライだ。そこには愛がない。   ――上田 次郎 (超天才マジシャン 山田奈緒子の全部まるっとお見通しだ! 69頁)


2005年3月4日

天才にはふたつのタイプがある。ひとつは普通の人間とまったく変わらないのに、すべての点でまさっているタイプ。もうひとつは、どうみても普通の人間には手の届かない、特殊な閃光を放つタイプ。人間は誰でも走ることができるし、なかには一五〇〇メートルを四分以下で走るものもいる。だが、バッハのト短調遁走曲に匹敵する偉業を成し遂げられるものはめったにいない。   ――ポール・ハルモス (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 9頁)


2005年3月2日

大体、この程度なら見逃してもいいが、これ以上は駄目だなんて、誰が決めるんだ?   ――若松 和彦 (タイム・リープ あしたはきのう 上巻 167頁)【再掲】

罰? 誰が下すんだ、神様か。
この街では誰もが神様みたいなもんさ。いながらにして、その目で見、その手で触れることのできぬあらゆる現実を知る……なにひとつしない神様だ。神がやらなきゃ人がやる……。問題なのはそれにいかにケリをつけるか……、それだけだ。   ――後藤 & 荒川 (機動警察パトレイバー TOKYO WAR<前編> 142頁)


2005年2月27日

数学者の多くは自分が可愛い気のない醜いあひるの子で、世間一般の規則に調和して生きている人々とはうまくいかない存在だと思い込んでいるようだ。   ――ジュリア・ロビンソン (米国数学会初の女性会長)


2005年2月26日

偉大な数学者のなかでどれだけのものが性的異常者であったか? ひとりもなし。
貧困のせいで終生独身を通したものもいないわけではないが、ほとんどは幸福な結婚をしている。数学者で、フロイト主義者に多少とも興味ある材料を提供するのはパスカルひとりにすぎない。   ――E・T・ベル (数学をつくった人びと)


2005年2月24日

好きで好きでどうしようもない
それとこれとは関係無い   ――宇多田 ヒカル (SAKURAドロップス)


2005年2月23日

どうしてきみほどの人間が……数学者として、理性と論理的証明に身を捧げてきたきみが……宇宙人がメッセージを送ってくるなどと考えるんだね? この世界の救世主として、エイリアンに自分が白羽の矢を立てられたなどと信じるんだ? きみは……。

それは、つまり、超自然的、存在という、考えは、数学の、アイデアが、湧くのと、ちょうど、同じように、ひらめいた。だから、ぼくは、それを、真剣に、受けとめ、たんだ。   ――ジョージ・マッキー & ジョン・フォーブス・ナッシュ・ジュニア (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 8頁)


2005年2月22日

長く苦難な航海の果てに、予期せぬ栄光が待ち受ける。
生きる糧である愛と思いやりに感謝する。
いつくしみや喜びや、おののきにまで感謝する。
名もない路傍の花ですら、咲けば深い味わいをもたらし、その前では、涙も忘れてしまう。   ――ウィリアム・ワーズワース (ビューティフル・マインド 天才数学者の絶望と奇跡 2頁)


2005年2月20日

出会いは ふっとした瞬間 帰り道の交差点で
声をかけてくれたね “一緒に帰ろう”
僕は 照れくさそうに カバンで顔を隠しながら
本当は とても とても 嬉しかったよ   ――ZONE (secret base 君がくれたもの)


2005年2月17日

あなたに逢える日が楽しみ かわってく私に気づいて
視線が合うとすぐにそらす そんなあなたをそのまま 好きになっていた
正直なあのコが羨ましくて あなたをとられそうで怖かった
でも今はほんのちょっとだけ 勇気を信じてみたいよ   ――鈴木 あみ (HAPPY NEW MILLENNIUM)


2005年2月14日

バス停で おしゃべりしている学生
明日の事は考えて もちろんいるけど
切実さは 比べようもない程 明るい   ――globe (FACE)


2005年2月12日

先生はママと 政府は火星人と 警察は悪い人と
僕の知らないとこで とっくに ああナシがついてる それってダンゴウ社会
うたぐり深いやつになっちゃったのは 週刊誌のせいじゃない オマエのせいでしょ
でも真実を知る事が すべてじゃない   ――B'z (Liar! Liar!)


2005年2月11日

しかし、事実としてキリシタンは激しい弾圧を受けていたじゃないか。明治時代に入ってからも『浦上四番崩れ』なんて弾圧事件があったくらいで。

では、一番から三番がどんなものだったかご存じですか。
明治期のキリシタン弾圧が『四番崩れ』と呼ばれたのは、それ以前に『一番崩れ』から『三番崩れ』までがあったからですよ。いずれも江戸時代末期に起きたキリシタン摘発事件です。だが、この一番から三番までは『四番崩れ』とはかなり趣を異にします。四番では村人が根こそぎ流罪になりましたが、一番から三番までは何人かが獄中で死んだだけ。特に一番と二番は捕まった者も全員無罪放免になったと伝えられています。
一連の事件は密告によって始まったとされていますが、いずれも結果的に激しい弾圧はほとんどなかった。何しろ密告された農民たちは誰一人として自分たちがキリシタンであることを認めなかったんだから。自分たちの信仰は禁止されているキリスト教でなく先祖伝来の異教だ。そうした農民たちの主張は最終的に当局に受け入れられ、彼らの信仰は結局弾圧されることなく残りました。
キリスト教でないと当人たちが主張しているのに、敢えて流罪だの処刑だのといった強硬策を採る必要はない。当局側はそう判断したんでしょう。何しろ、キリシタンの疑いがかけられていることを除けば、彼らは真面目で勤勉な農民に過ぎない。もし流罪だの処刑だのをすれば、それだけ年貢を集められなくなってしまう。浦上だけじゃない。江戸後期に起きた摘発事件は、その多くがこうした曖昧な処置で幕を下ろしています。江戸時代初期の激しい弾圧はもう昔の話になっていた。信徒たちも信仰のために命をかけるようなことはしなかった。当局も、宗門改めを受け入れ幕藩体制に逆らうつもりのない隠れキリシタンたちを、敢えて追いつめるような真似はしなかったんです。   ――美樹本 洋介 & 田中 一郎 (あなただけのかまいたちの夜2 聖母篇 136頁)


2005年2月10日

江戸時代にキリシタンは激しい弾圧を受けた。多くの殉教者が出ているのは有名だ。いや、江戸時代だけじゃない。透君は『浦上四番崩れ』っていうのを聞いたことがあるか。
長崎県の浦上村に住んでいたキリシタンたちに対する弾圧のことだ。三千三百九十四人ものキリシタン住人が流罪となり、日本の各地へ流されていった。流配地で死んだ者が六百十三人。浦上村は無人の地と化した。だが、何よりも驚くべきことは、この流罪を実行したのが明治維新政府だったということだろうな。
彼らが流されたのは一八七〇年。明治維新の二年後だ。江戸幕府が倒れてもキリシタン禁令はまだ生きつづけていたのさ。西洋諸列強の抗議によって禁令が解除され、浦上のキリシタンたちが村に帰り始めたのは一八七三年だ。キリシタンに対する偏見と弾圧はそれだけ根深いものだった。
江戸時代、キリシタンは怪しげな呪術を使う魔法使いだと思われていた。その偏見が消え去るには、政権がひっくり返るだけではダメだったのさ。明治政府が成立してからも、なお行われたキリシタンへの弾圧。となれば、キリスト教禁止を祖法としていた江戸幕府下での弾圧がどれほどのものだったか、想像がつくだろう。隠れキリシタンたちが自らの信仰を必死に隠したのは当然だった。   ――美樹本 洋介 (あなただけのかまいたちの夜2 聖母篇 84頁)


2005年2月8日

人間を食べた妖怪を目の前にして、それを「食事」と割り切れてしまうキミは、もう人間界の住人じゃない気がする。   ――真田 黒呼 (幽遊白書完全版 第14巻 100頁)


2005年2月6日

実数は完結した全体としては存在しない。   ――パース (無限論の教室 76頁)


2005年2月5日

少しくらいは きっと役にはたってる
でもときどき 自分の生きがいが消えてく   ――globe (FACE)


2005年2月3日

分裂して増殖する生物には寿命はない。彼らは不測の事態でもない限りはずっと生存し続ける。でも、我々人間は違うな。人間だけじゃなくて有性生殖する生き物は、寿命から逃れることはできない。
地球上に最初に生まれた生命はバクテリアのようなものだった。生命は最初は『不老不死』の存在だったんだ。なのに、やがて生命の一部は『不老不死』を捨てた。寿命のない生を諦め、代わりに有性生殖という新しい生殖方法を選んだ。なぜだと思う。
私は思うんだがね、もしかしたら生物は『不老不死』を諦める代わりに『出会い』を手に入れたんじゃないだろうか。バクテリアは確かに永遠に生きるかもしれない。しかし彼らに出会いはない。彼らは単に分裂増殖するだけだ。しかし、人間は違う。人間には『出会い』がある。巡り会って、そして新しい世代を作り上げていくのが人間だ。
ロマンチックすぎる考えかもしれない。でも、もし私の考えが正しいなら、『出会い』というのはそれだけ大切なものだと言えるんじゃないかな。生き物が『不老不死』を諦めてまで手に入れたもの。『不老不死』と等しいくらい大切なもの。それが『出会い』だと思う。   ――小林 二郎 (あなただけのかまいたちの夜2 聖母篇 44頁)


2005年2月2日

いつかは 夢が叶う What are you hoping for
涙も強がりも 投げ捨てることができるよね
たとえ一日でも 会わずにいられない程の自分に Baby I wonder why
思いださせるのは 忘れかけた あのよりそう日々 そう Simply Wonderful   ――倉木 麻衣 (Simply Wonderful)


2005年2月1日

吹き抜ける風の 強さに 心が揺れ
切ない想いと 今 闘ってる
Don't ask me why どうしようもなく
You are the first thing on my mind   ――倉木 麻衣 (Love, Day After Tomorrow)


2005年1月31日

写真いっぱい撮ったね 「今すぐ見たいよぉ」
夕焼けの帰り道 予定変更 スピード写真に寄り道
「1時間後です」 (OK!) あと1時間ドライブ
ごめんね ほんとは もう少し 一緒にいたかったんだ   ――広末 涼子 (大スキ!)


2005年1月30日

「帰ってくるから」 追い越してゆく君の声
意地張って 強いフリ 時を戻して 叫べば良かった?
行かないでと涙こぼしたら? 今はできる どんなことも
言えなかった 1000の言葉を 遥かな 君の背中におくるよ
翼に変えて   ――倖田 來未 (1000の言葉)


2005年1月29日

さみしさは昔よりも 真実味おびてきたね
でも明日はくる   ――安室 奈美恵 (SWEET 19 BLUES)


2005年1月28日

Dreaming, I was dreaming
Dreaming, I was dreaming and so lonely
恐れなくても 迷わなくても 嘘つかずに 手をつなげる
ほんの少しで ちょっとだけでいいから笑って 一緒に笑って   ――安室 奈美恵 (Dreaming I was dreaming)


2005年1月27日

自殺の原因や理由とは、それを除去すれば事件を防止できたような事柄である。それは人々が思うよりはるかに多いのだ。たとえば、学校、義務教育、クラス割りがなければ防止できたからには、それらも自殺の原因や理由である。だから、それらを根こそぎにすれば、再発も防止できる。
そんなことは不可能だと言われるだろう。ならば少なくとも、それらを支える思想を根こそぎにすることはできるし、根こそぎにするべきである。学校を終えなければ幸せになれないという思想、現在の教育内容が子どもに必要だとする思想、クラスという集団が人格を磨くとする思想、子どもの責任を問わないという思想、暴力を行使する側を理解という名の下に正当化する思想、そしてこれらの思想を子どもが信じ込むように仕向ける思想、さらに思想を根こそぎにしたのでは子どもが育たないと怯える思想、これらを根こそぎにすることはできるし、根こそぎにするべきである。   ――小泉 義之 (デカルト 哲学のすすめ 15頁)


2005年1月26日

人間が自殺する。すると人々は事件について議論して、自殺の原因や理由を探索する。そのとき人々は、自殺を引き起こす<必要にして十分な原因>や、自殺に到る<十分な理由>があると信じている。今は分からないにしても、調査して議論すれば明らかになると信じている。だから人々はお喋りを続ける。そして「いじめ」という語や「孤独感」という語を持ち出せば、探求は終了したと思い込む。
しかしそんなことが原因や理由であるはずがない。自殺の原因や理由として列挙されることなど、指一本動かす動機にすらならない。確かに人間には、そんな原因や理由で十分だと信じ込んで、手足を動かしてしまうことはある。しかし、それは愚かなことだと言い切る必要がある。   ――小泉 義之 (デカルト 哲学のすすめ 14頁)


2005年1月25日

死者は今はもういない。死者はいない。ここにいないだけで、どこかにいるというのではない。死者はどこにもいないのである。だから当然にも、生者が代弁できるような死者の声も、生者が代行できるような死者の思いもない。死者には、無念という思いも、残念という思いもない。死者はいないからだ。生者は死者の代理たりえないからには、死者に成り代わって何かを語り何かを為すということを、生者は徹底して断念しなければならない。そして、死者の名の下に語られる「思想」は、「ほとんど虚偽」であると断じなければならない。
ところが人々は死者をめぐってお喋りを続けている。あたかも死者のためになるかのように、喋り続けている。悲惨な事件について論争を繰り広げることが、あたかも死者を弔う唯一のやり方であるかのように信じている。人々はそんな愚劣な宗教を信仰しているのだ。   ――小泉 義之 (デカルト 哲学のすすめ 13頁)


2005年1月24日

戦闘や震災などの悲惨な体験が、精神や身体に悪い影響を及ぼすことは誰でも知っている。悲惨な体験が悪夢という態様で反復体験されることも、誰でも知っているし、少なくとも誰でも想像はできる。それが人間の<自然>だからである。悲惨な体験をした人間は、自然に心身が不調になるし、自然に悪夢を体験するようになっている。だから、悲惨な体験をしたのに、不調にもならず悪夢も見ないような人間がいるとすれば、その人間の方がどこか不自然である。悩み苦しまない方がどうかしているのだ。
ところが専門家は、自然に悩み苦しむ人間を異常であり病んでいると判断する。さらには「心的外傷後ストレス障害」(PTSD)なる病名をこしらえて、行政権力を介して調査を実施し、病人を発掘し、治療の需要を創出し、専門家の養成と各機関への配属を進言する。こんな「精神の小役人」(ラ・ロシュフコー)の後には、さらに別の実学専門家が続く。報告書、論文、評論が生産される。予算、ポストが確保される。こんな風にして専門家はますます自信を深めていく。   ――小泉 義之 (デカルト 哲学のすすめ 12頁)


2005年1月23日

がん細胞というのは……基本的には放っておけば無限に増える。そしてやがては転移し……人を死に至らしめる……。がんの一般的なイメージなんてせいぜいそんなものじゃないのか……?
胃がんと大腸がんは違うし大腸がんと肺がんも違う。例えばタバコはがんの原因だという話も……厳密に言えばウソだ……。
タバコは肺がんなどの発生率を高めるが乳がんを抑える……。およそ200のがんは全てその性質が異なる……。
そして意外に知られていないが……実は全ての人間はがんの因子を持っている。
つまり……人は生きていればいずれ必ずがんになる……。その前に寿命や他の病気で死んでしまうだけなんだ……。   ――庄司 (ブラックジャックによろしく 第5巻 154頁)


2005年1月22日

女性は、女性としての自分の価値を相手がどれほど認めているかという証拠を、何よりも具体的に相手から見せて貰いたがっている、……もう一歩を進めて言えば、自分の方から進んでそういう行動を取るのは好まないけれども、恋人の間では当然のものとして許されているそういう行為を、この恋人が自分に向って、どれほどの巧みさで実演して見せてくれるかと期待しているのだ。
紳士などというのは好きになる時の条件であって、好きになったあとまで女性を支配している条件ではない。彼女は(なんの行動もできない男を見て)そこに、自分の価値を喜んで認めようとしない、ケチで怯懦な一人の裏切り者を見るのだ。そして困ったことに、この点では、女性ほど寛大でない人間はない。そこで、気の弱い男、羞かしがりの男、照れ性の男は、折角手に入れかけた恋人を逃がしてしまうのだ。
男は女の価値を最大限に発揮させる演出力を持たなければいけない。   ――北原 武夫 (ギリシア神話を知っていますか 183頁)


2005年1月21日

死んだ者を生き返らせる道は、実相を知ることではなく、暗黒の中でイマジネーションを働かせることにこそある。   ――阿刀田 高 (ギリシア神話を知っていますか 115頁)


2005年1月19日

見る客がいなかったら、どんなに高度な舞踏も、ただの運動だ。   ――エドワース・シーズワークス・マークウィッスル (禁涙境事件 235頁)


2005年1月18日

人が一生の間に出会える人の数はたかが知れているが、それでもその人たちのことを、我々はほとんど覚えてはいられない。彼らは消えていく。別にそれぞれの人々は、それぞれの世界を生きてゆくわけであるが、それでも消えていく──それは自分自身も例外ではないわけで、誰かの世界の中から、自分はいつしか消えていくのか、と思うと寂しい気持ちになる。   ――上遠野 浩平 (禁涙境事件 276頁)


2005年1月17日

人殺しなんて簡単だ。砂糖の味を忘れればいい。   ――ロッソ (MONSTER 第4巻 199頁)


2005年1月16日

オレ達は他人だ……。だからこそできる事があると信じている……。
そして……それが限界だ……。   ――高砂 (ブラックジャックによろしく 第4巻 18頁)


2005年1月14日

涙。――それは誰もが流すもの。たとえ禁じられても、こらえきれず溢れるもの……。   ――上遠野 浩平 (禁涙境事件 裏表紙裏)


2005年1月12日

想いが届けば それから答えが欲しくなる   ――安室 奈美恵 (a walk in the park)


2005年1月10日

大体、この程度なら見逃してもいいが、これ以上は駄目だなんて、誰が決めるんだ?   ――若松 和彦 (タイム・リープ あしたはきのう 上巻 167頁)【再掲】

何時だって“基準”が欲しいんだ。それで“正常”と“異常”との境界線を決めるから。   ――kasa


2005年1月8日

人間は考えることへの努力を避けるためには、どんなこともする。   ――レイノルズ (明治の人物誌 261頁)


2005年1月7日

五歳ぐらいの時だったと思う。同年の少年と二人で、小川に泳ぎに出かけた。そのうち、彼は水中に沈んだ。わたしは彼が出てくるのをずっと待ったが、やがてあきらめて帰宅した。その夜、わたしは起され、あれこれ聞かれた。そこで、彼が水面に出てくるのを、いかに長く待ったかを話した。人びとは川へ行き、彼の水死体を引きあげた。   ――エジソン (明治の人物誌 223頁)


2005年1月6日

君は結果しか手にしえない。実在の世界が君に引き起こしたと想定されるこの意識の世界にしか、君は住んでいない。陽射しの眩しさも、かまびすしい蝉の声も、コーヒーの苦さも、すべては「結果」にほかならない。そして、それがいかなる原因によって引き起こされたものなのか、君にはまったく分からない。   ――野矢 茂樹 (哲学の謎 21頁)


2005年1月5日

意識の世界と実在の世界とはまったく位置関係をもたない。というか、位置関係をもちえない。   ――野矢 茂樹 (哲学の謎 19頁)


2005年1月3日

もらったものは そう愛を感じ あげたものは もちろん 全力の愛です
やっぱいいもんだよね 共同作業 罰ゲーム 思いがけなく歴史は さらに深いけれど
1つでも 欠けてたら とんでもなく 足りない
足りない! 足りない!! 2人の絆   ――大塚 愛 (さくらんぼ)


2005年1月1日

壊れて泣いたって 願いは届かない あなたのいない朝は来るから
今は 駅まで着けば流される 思いよ 逝きなさい   ――Dreams Come True (朝がまた来る)


今日今日のアクセス数/昨日昨日のアクセス数/累計累計のアクセス数
Read me! ページ最上段へ